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※『フューチャーソース・コンサルティング (Futuresource Consulting Ltd)

vol.2122020年11月30日

2020年のゲームアクセサリー市場は大きく成長し、2024年までには60億ドル突破の勢い

ゲーム用ヘッドセット市場の調査と解説

Futuresource Consultingの新たなレポートによると、ゲームアクセサリー市場は引き続き成長を示し、2020年は数量ベースで21%増の達成に向けて順調に推移している。

「今年、新型コロナウイルスがゲーム業界の成長に大きく貢献したことは間違いありません。消費者の関心はその前からすでに高まっていたものの、パンデミックによって付加的な効果が生まれました。自己隔離命令によって、ゲーム目的のみならず在宅勤務の際に使用する目的で、ゲーム周辺機器は需要が急増することとなりました。ゲーム用ヘッドセット、スピーカー、キーボード、マウスをめぐるこのような動向が相まって、年末までのそれらすべての出荷は9,780万台、売上高は42億ドルになるでしょう」と、Futuresource ConsultingのMorris Garrard調査アナリストは語る。

ヘッドセットがゲーム用オーディオ機器を牽引

ゲーム用ヘッドセットは、世界のゲームアクセサリー小売市場において40%を超える金額を占めて、最も大きなシェアを獲得しており、Futuresourceは2020年度が数量ベースで前年比26%増になると予測している。しかし、上半期の需要急増の際に、ゲーム目的ではない価格に敏感な消費者がエントリーレベルのモデルを選んだことで、今年は数量の伸びが小売販売額の伸びを上回ることとなった。

「機能という点では、空間オーディオが注目に値します。映画館のようなサラウンド音や3Dオーディオをヘッドフォンで聴くことができます。ゲーム用ヘッドセットUSPとしてのプロモーション、さらには次世代コンソールへの組み込みによって、消費者の認知度や理解が促進されます。Sonyは独自の『Sony 360 Reality Audio』サービスを提供し、MicrosoftはXboxのシリーズXとシリーズSでDolby Atmos、DTS:X、Windows Sonicを選べるようにしています。」とGarrard氏は言う。

ブランドに目を向けると、2020年上半期の世界全体の販売数量という点では、Turtle Beach、Logitech G、Hyper X、Razerというゲーム用ヘッドセット上位4社が優位に立ち、これら4社で消費者購入額全体の3分の2近くを占めている。

ゲーム用スピーカーは依然としてニッチな分野となっている。高い平均販売価格と通信機能の欠如で、価格に敏感な消費者はより多用途なヘッドセットオプションを選ぶため、Futuresourceは2020年の消費者需要が減少すると予測している。

キーボードは強みを提供

Futuresourceは、2020年のゲーム用キーボード市場が数量ベースで17%成長すると予測している。在宅勤務はゲーム用キーボードの需要増を後押ししたが、一般的にそれら会社員の多くはラップトップを使っているので、その影響はヘッドセット分野よりも劇的なものではなかった。

「アフターマーケットのゲーム用キーボードは、標準的な多目的PCキーボードに比べて、ゲーマーにかなり多くのメリットを提供します。主なメリットは入力時の遅延が軽減されることで、ゲーマーにはゲーム内で重要なミリ秒単位の余裕が生まれ、それは明らかな競争上の優位性となります。さらに、ゲーム用キーボードの大多数には、ゲーム用途ではないキーボードにより一般的なメンブレン接続ではなく、機械的スイッチが備わっています。これらスイッチは、入力レスポンス時間の最適化や指の疲労の抑制という点で、より優れたカスタイマイズ性を提供します。また一般的に、ゲーム用キーボードにはカスタマイズ可能なRGBライトが装備されており、ライト効果とゲームオーディオを同期させることで、ゲームへの没入感を高めることができます。」とGarrardは話す。

機能豊富なマウスで高い平均販売価格を要求

機能豊富なマウスもまたゲーム市場の伸びを牽引しており、ゲーム用マウスは数量ベースで3年連続2桁成長を達成している。Futuresourceは、この市場の販売数量が今年20%成長し、世界全体で3,600万個を超す出荷を達成すると予測している。

応答性の向上、プログラム可能なボタン、RGBライトの同期といった機能は、ゲーム用途ではないマウスに比べて、PCゲーマーにより優れたゲーム内の機能性や競争上の優位性を提供している。機能豊富な周辺機器の需要に合わせて、ベンダーはより高い平均販売価格を要求することが可能となっており、Logitech、Corsair、Razerといった上位ブランドは、概して価格よりも機能面での競争に重きを置いている。

優勢な市場

「ゲームアクセサリー市場は、このレポートで取り上げた4つの主要製品カテゴリー全体で、出荷数量が2020年から2024年まで年率9%の伸びを示す予測となっており、将来的な成長に大きな可能性を秘めています。さらに、小売販売額は同じ期間で年率2桁成長を遂げ、2024年には60億ドルを超す売上高になるでしょう」とGarrard氏は語っている。

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