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※『フューチャーソース・コンサルティング (Futuresource Consulting Ltd)

Vol.1542018年2月28日

VRの進化は続いているが、見込みの見直しがされている

2017年のはじめ、VR (仮想現実) は幅広く採用されるものと見られていた。しかし、Futuresource Consultingによる最新のVR四半期追跡調査の最新の結果によると2017年のデバイスの販売は予想を下回り減少した。

VRの幅広い採用が制限されたのは多くの要素が重なったためだ。注目すべきはPCベースと比較的規模は小さいがPlayStationVR (PSVR)のVRのハードウェアの価格の高さである。

VRプラットフォームはハードウェアの開発を進めてきたが、そのクリエィテイブコミュニティーは人の心をつかむ十分な量のコンテンツをつくりだす能力の面で後れをとっている。

「業界の主要な問題は、消費者にとって採用のきっかけとなるのに必要なVR用キラーアプリケーションがないことです。これが成長に影響を及ぼしている主な阻害要因だということが分かっています」とFuturesource Consultingの市場アナリスト、Michael Borehamは言う。「消費者によるVRハードウェア採用率の低さはコンテンツコミュニティーにも影響を及ぼしており、ゲームやビデオのパブリッシャーは、ハードウェアの設置基盤が堅実な投資利益を保証するレベルに達するまでは、VR製品への投資に慎重になっています」。

このことは主要なゲームパブリッシャーであるElectronic Artsが将来的な見込みによりVR関連プロジェクトを保留し、CCPがVRプロダクションオペレーションを終了することにつながった。

VRセクターの再編はゲーム分野を超えて広がっている。Intelのようなハードウェアのパイオニアのいくつかが、事業から撤退したりVR活動のいくつかを終了したりしている。

それにもかかわらず、ゲームはVRの主要なアプリケーションであり続ける。「2017年を通じて、VRに移行したMinecraftのような人気のフランチャイズを含め、モバイル、コンソール、PCプラットフォームを通じてゲーム作品の発表が継続的にありました。2021年にはVRゲーム市場の総価格は2017年の3億5000万米ドルから88億米ドルまで増えると予想されます」というのがFuturesource Consulting のリサーチアナリスト、Amisha Chauhanの見方だ。

期待の低さにもかかわらず、このセクターでの注目すべき革新は続いている。2017年後半には、PCとPSVRのプライスポイントを混乱させるようなWindows Mixed Realityヘッドセットが発売された。これにより価格構造が再調整され始めており、セールス増加の推進が模索されるだろう。

「VRは依然として次なる大量市場向けホームエンターテインメント製品です」とBorehamは続ける。「テクノロジーは進化し続けます。消費者の参入コストは低下しており、コンテンツ制作と収益化モデルのさらなる実験が行われています。ハードウェアセクターとコンテンツコミュニティーからの継続的で有力な業界サポートにより、消費者VRマーケットがマス市場に受け入れられるかどうかではなく、それはいつなのかという時間の問題となっています。ですが、それは当初予想されていたよりも長い期間をかけて現実となると思われます」。

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