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※『フューチャーソース・コンサルティング (Futuresource Consulting Ltd)

vol.1892019年9月25日

グローバルLEDディスプレイ市場が65億ドルを突破、勢いを増すNPP

Futuresource Consultingの新たな業界レポートによると、グローバルLEDディスプレイ市場は拡大を続けており、2018年には収益が65億ドルに達し22%増を示した。

Futuresource Consultingでシニア・マーケット・アナリストを務めるHope Lee氏は次のように語っている。「今は業界にとって非常にエキサイティングな時期であり、製品デザインはますますコンベックス&コンケイブ(凹凸曲面)といった柔軟性に重点を置くようになっています。メンテナンスのしやすさやサービスが前面に押し出されるようになってきた一方で、節電機能も主要なトピックとして取り上げられるようになってきました。様々な技術的・競争的・価格的要素が市場を活性化する中、DOOH(デジタル屋外広告)、スタジアム、空港、制御室、あらゆる主要市場のリテールや放送領域における急増にも目を向ける必要があります。当社のフォーキャストは、このような活発な動きは高まっており、このままいくと2023年には売上が120億ドルを超えることを示しています」

2018年に市場最大のシェアを誇ったLEDビデオディスプレイは、全収益の85%以上を占め、30%近い前年比成長率を実現した。また意外にも収益を伸ばしたのが、50%近くの伸びを示したナロー・ピクセル・ピッチ(NPP、Narrow pixel pitch)LEDで、中国市場や先進国市場全域で大幅に成長している。これにより屋内市場も押し上げられ、今ではLEDビデオディスプレイの全売上の56%を占める。

「昨年はチップレットが深刻な供給過剰に陥りました。同時期サプライチェーンの透明性が強化され、それによりSMDパッケージの価格が押し下げられました。この価格低下の大部分が、サプライチェーンからエンドユーザへと広がるのを私たちは目にしましたが、これが収益成長の重要な推進力となりました」と、Hope Lee氏は言う。

地域別に見ると、LeyardとUniluminが明らかにトップを行く中国が、2018年のLEDビデオディスプレイの世界収益の半分余りを占めた。国際的には、主流のディスプレイ企業であるSamsungとLGが急上昇しており、入札プロジェクトでは競争力を示す材料として頻繁に言及されている。Christie、Barco、NECはLED領域の投資と販売を拡大している。ディプレイ製品を幅広く提供し、企業ブランド、画像処理、サービスといった面で勝負する。米国は、米国と中国の間で繰り広げられる貿易戦争がもたらした不透明感にも関わらず、主要な国際市場としての地位を維持した。この貿易戦争の結果、中国のメーカーはそろってオーストラリア、中東、中南米、東南アジアへの展開を加速している。

Futuresourceはこの国際的な一致団結が新規採用に結び付くと予想している。一方で、西ヨーロッパと北米は共にNPPと標準LEDが成長し続けた。

FuturesourceによるLEDディスプレイレポートは、価格や量といった面で状況を数値化するもので、世界市場の見通しを読み取ることができる。LEDディスプレイを大きく取り上げ、その選択肢をすべて網羅した年次レポートは今回で3度目となり、サプライチェーンが情報に基づく戦略的決定を下す上で役立つ。これこそが、Futuresourceが調査範囲を大きく広げ、LEDのエコシステムの内外で活動する関係者をより広範に網羅した、同バーティカルの発展である。

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