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※『フューチャーソース・コンサルティング (Futuresource Consulting Ltd)

vol.1882019年8月31日

スマートスピーカーが引き続きホームオーディオ市場で主要な役割を担い続けている

Futuresource Consultingの報告によると、昨年の世界全体のホームオーディオハードウェア市場は20%の成長を遂げ、台数が1億5,400万台に達しており、2019年にはさらに19%成長することが予測されている。この、ワイヤレススピーカー、サウンドバー、A/Vレシーバー、Hi-Fiシステムや専用スピーカードックを含むセクターでも昨年5%の売上の伸びを見せており、その貿易額は、145億ドルに達した。

消費者とつながるスマートスピーカー

「昨年のホームオーディオセクターでは、販売台数が27%増加したワイヤレススピーカーのカテゴリが花形でした」とFuturesource Consultingの市場アナリスト、Guy Hammett氏は言う。「この成長は、スマートスピーカーの継続的な成長により支えられており、ワイヤレススピーカー全体の需要の40%以上を占めています。Futuresourceの予測では今年の出荷台数が53%の成長を遂げることを示しているスマートスピーカーは、引き続き重要な役割を担い続けることでしょう。これは、オーディオの用途意外の分野にも拡大し続けるユースケースと、音声テクノロジーがその他の製品への移行に時間を要していることによります。」

昨年は、AmazonとGoogleが先頭に立つ米国が最大のスマートスピーカー市場だったが、従来はホームオーディオ製品の業績が芳しくない中国が第2位を占めた。西ヨーロッパ全体では、英国が依然として2位以下を遥かに引き離して首位に立っているが、今ではスマートスピーカーが幅広く利用されるようになっている。また、Bluetoothスピーカーは、スマートスピーカーが未だに定着していない市場で手堅いマーケットシェアを維持している。

「各国におけるスマートスピーカーの採用には様々な要因が影響を及ぼしています」とHammett氏は述べている。「その理由には、Wi-Fiの普及、プラットフォームやエコシステムの存在やその強度、音楽のストリーミングに対する文化的な重要性、スマートホームデバイスの導入状態、家の規模や複数の所有者間で共有するというトレンドなどが挙げられます。米国、英国、中国およびオーストラリアを除く国での導入はこれまで順調に進んでいるが、その一方で、音声アシスタントが今後も他地域の消費者の日常生活で不可欠なものになっていくため、予測対象期間の後半で大幅に浸透していくことでしょう。」

画面付きスピーカーの台頭

画面付きのスマートスピーカーは2018年に急増し、1,500%以上の成長を遂げており、下半期の出荷台数は増加し続けるだろう。

スマートスピーカー市場は、全体的には各自の音声アシスタントの販売を促進し、これらのデバイスとのやりとりから収集される消費者データに注力する大手インターネット企業に支配され続けているが、目下のところ、この状況が変わる可能性は低い。

世間の注目を集めるサウンドバー

消費者が引き続きプレミアムオプションのメリットを検討し続けているため、出荷台数よりも出荷金額でより大きい成長を遂げたサウンドバーは、ホームオーディオセグメントにおけるもうひとつの見どころとなっている。昨年の出荷台数の増加が6%だった一方で、出荷額はその倍の12%増加している。

「2018年には音声アシスタント統合型のサウンドバーが初めて発売されました」とHammettは言う。「このテクノロジーが備わっているモデルはほんの少数しかなく、これらのモデルの売れ行きは好調ですが、音声アシスタントは、その成功の背後にある要因のほんのひとつでしかありません。音声アシスタント自体がこれらのモデルの好調な売れ行きにどの程度影響を及ぼしているのかについては議論の余地があるのです。それでもなお、スマートサウンドバーの出荷台数は、引き続き成長することが予測されており、また、新しいスマートモデルが2019年の下半期に発売予定になっており、また、2020年にはより多くの種類の発売が予定されています。」

Futuresourceの調査によると、Dolby AtmosやDTS:Xなどの3Dオーディオもまた、急速に消費者に取り入れられており、このテクノロジーは、2023年に向けて急速に成長し続けるということだ。

「サウンドバーは、今ではTVの音質を向上させるためのアクセサリー以上の役割を担い初めており、リビングルームの主要オーディオソリューションとしての座をワイヤレススピーカーと競い合っているのです」とHammettは言う。

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