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※『フューチャーソース・コンサルティング (Futuresource Consulting Ltd)

Vol.1752018年12月31日

ヘッドホン市場の収益がQ3に26%急増

Futuresource Consultingの最新の四半期調査レポートによると、世界のヘッドホン市場の収益は、2018年Q3に対前年比26%急増した。

Futuresource ConsultingのResearch AnalystであるLuke Pearce氏は、「現時点では、活動のほとんどが収益拡大に重点を置いている」と述べている。「当社の調査によると、ヘッドホンの出荷台数も増加しているが、収益の伸びはそれを上回っており、Q3では世界全体で55億ドルに達している」

この活動はすべて、消費者がより多くの機能を求めた結果であり、消費者はヘッドホンのアフターサービス市場において新たに発生した使用例に対応するために、製品により多くの費用をかけ、アップグレードすることを望んでいる。インイヤー式、ワイヤレス式、完全ワイヤレス式ヘッドホンが大衆を惹きつけている。オーバーイヤー式セグメントの売上も、ワイヤレス式に対する需要に引きずられて伸びているが、ノイズキャンセリング技術を組み合わせれば、消費者の欲しいものリストの上位に入る可能性がある。BoseのQC 35 IIの売上は、販売後1年経っても依然として好調である。また、Q3にIFAで発表されたSONYのWH-1000XM3は、よいオーディオを聴けるのであれば消費者は喜んで大金を支払うということを最もよく表している。

完全ワイヤレス式ヘッドホンの出荷台数は対前年比で2倍になっているが、このカテゴリーの収益は、10億ドルという飛躍的な伸びを示している。JabraやBoseによってAppleのリードはだんだん少なくなっているが、AirPodsは完全ワイヤレス式のトップとして依然優位を保っている。Q3に販売された完全ワイヤレス式ヘッドホンの10台に1台は、スポーツ向けに販売されたもので、この戦略は、差別化を図るさまざまブランドによって促進されている。出荷台数について各ブランドを調べてみると、Sonyがトップで、次にJBLとAppleが続いている。この3ブランドすべてがQ3にシェアを伸ばし、その分Philipsのシェアが減少している。

「東ヨーロッパでは、強力な地域活動が行われており、ロシアでの好調な成果によって、出荷台数は他の地域を圧倒する2桁成長を遂げている」と、Pearceは述べている。「アジア太平洋地域も引き続き好調で、西ヨーロッパでも、これまで横ばいだった国のいくつかが再度プラスに転じ始め、予想外の伸びを示している。北米は一番伸びが少なく、市場の飽和によって1%未満となっている」

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