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※『フューチャーソース・コンサルティング (Futuresource Consulting Ltd)

Vol.1512018年1月31日

Wi-Fiがスマートランドリー及び冷蔵機器における主導的立場を目指し始める

デバイス間接続が可能な冷蔵庫や洗濯機の2017年の販売数は前年の2倍を超え、Futuresource Consultingが発表したWorldwide Home Appliance Marketレポートによれば、最新の順調にいけば2021年までに世界市場の半分以上を占めることになる。

スマートランドリーと冷蔵機器に焦点を当てたこのレポートでは、製造企業に向けてデータを即時にフィードバックすることが可能なことから、Wi-Fiがデバイス間接続分野における支配的存在になり、長期的にはサービスプロバイダーとしての立場を獲得するチャンスを得ることになるとの結論に達している。ランドリー市場が世界で405億ユーロの規模である一方、冷蔵機器市場は408億ユーロの価値があり、2017年終了時点でランドリー機器と冷蔵機器は2億5600万台販売されている。この数字は年間平均成長率3.1%で、2021年には2億9000万台に迫るものと予測されている。

このレポートのデータによると、ユニット価格が緩やかに上昇することにより規模の拡大が台数の増加を上回り、世界の小売市場規模は4%増の810億ユーロまで増大する。

「製造費用の上昇に起因する圧力があったことが、2014年以来初となった、2017年の平均価格の上昇の一因です」とFuturesource ConsultingのマーケットアナリストであるFilipe Oliveiraは言う。「もう1つの要因は、より高い価格帯で販売される機器を消費者が求めたことです。この高価格化傾向は、高性能の洗濯機、マルチドアの冷凍冷蔵庫、スタイリッシュなデザイン、さらには、スマート機器の需要から明らかです」。

これらのカテゴリーにおけるスマート機器の出荷数は3%だが、キッチン及びランドリー製品の多くですでにWi-Fi通信機能が内蔵されており、製造メーカーがそれを実用できるようにするのを待つのみの状況である。「2021年には、これらの機器の出荷数が世界の半数を超えることになるでしょう」とOliveiraは付け加えている。

「ワイヤレスWi-Fi接続により、機器の遠隔監視、管理またはアップグレードが可能になるばかりでなく、これらの機器から収集することが可能な顧客データという恩恵が、機器の製造企業にとっての重要な誘因の1つになります。これにより、多くの企業が製造企業からサービスプロバイダーへとビジネスを転換する道が開けるのです」。

大手OEM数社がAmazon AlexaとGoogle Assistantのいずれか、または両方に対応しているが、VPA (Voice Personal Assistant) がスマートホームの他の分野に与える影響に比較して、スマートランドリーならびに冷蔵機器に与えるそれらの影響は少ない。例えば、ランドリー機器または冷蔵機器の場合と、調理機器、照明または空調管理システムの場合の音声の使用事例を比較すれば明らかである。

「音声は機器における決定的な要素ではないかもしれませんが、人工知能 (AI) がそうであることは間違いありません」とOliveiraは話している。「自ら学習して各家庭の状況に適応し、消費を調整して費用とエネルギーを節約し、消耗品の管理をおこなうデバイスには、消費者に対する訴求力があります。AIの採用を素早く実現し、かつ、費用効果的にこれをおこなう製造企業が優位性をもつことになるでしょう」。

このレポートでは、2017年の第四四半期におこなわれた調査を総合し、乾燥機、洗濯乾燥機、洗濯機、冷蔵庫ならびに冷凍冷蔵庫の詳細な評価を含めた、世界全体における家庭用冷蔵庫及びランドリー機器市場の最終的な見通しが示されている。また、2016年の市場データならびに重要な開発分野に関するアメリカ (南米、北米)、アジア太平洋及びヨーロッパにおける2017年から2021年の見通しも提示され、詳細を示したエクセルによるグラフ付のコメントも添えられている。

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