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※『フューチャーソース・コンサルティング (Futuresource Consulting Ltd)

Vol.1732018年11月30日

軌道に乗ったVRゲーム、2018年は220%の伸び

- VRゲームとヘッド・マウント・ディスプレイ(HMD)は、様々な課題が山積しハイプサイクルも不安定な中、停滞が続く市場で目覚ましい進展を続けている。市場がなかなか初期の弾みをつけることができなかった一方、VRゲーム・コンテンツに対する需要は上昇傾向にあり、フューチャーソース・コンサルティング(Futuresource Consulting)のVRトラッキング調査サービスによる一組の新たなレポートによると、今年は220%の成長を達成すると予想されている。

マスマーケットへの参入

Futuresource Consultingでシニア・マーケット・アナリストを務めるMichael Boreham氏は次のように語っている。「マスマーケットの取り込みは、時間はかかりますが実現されるでしょう。そしてVRセクターが比較的低いレベルから前進する中、コンテンツは発展し続け、ユーザー・エクスペリエンスが改善される一方で消費者にとっての投資閾値は下がり続けます。2018年末には、VRゲーム・コンテンツの世界的な売上高は13億ドルに達し、確実な成功への道を歩み始めるでしょう」。

フルゲームの販売とダウンロード・コンテンツがVRゲーム市場を支配し、中でもスチーム(Steam)とオキュラス(Oculus)が先頭に立ち、PC VR領域における地位を固めつつモバイルVR分野で存在感を築いていくとみられている。ゲーム・コンソール領域では、PlayStation VRが唯一生き残ると予想されている。マイクロソフトがVR機能をXbox Oneに取り込むという以前の決定を覆しており、また任天堂は、Nintendo Switch関連の特許がVRの提供を示唆しているにも関わらず、公にされているVR機能に関する今後の予定はない。

モバイルVRの高まり

ボレアム氏は次のように語る。「マスマーケットでバーチャル・リアリティの足場を築く上で最適な選択肢がモバイルVRです。そしてはっきりと異なる2つの道に分かれるのを目にするでしょう。GoogleのCardboardプラットフォームが入門レベルのVRで重要な役割を果たす一方で、レノボやHTCなどによる次世代のオールインワンHMDの導入、また2019年のOculus Quest(オキュラス・クエスト)のローンチにより、モバイルVR領域により没入感あるVR機能がもたらされ、ユーザーは各デバイスが提供する完全な6DoFを体験できます。

「今年はこれまでのところモバイルVRにとっての道は楽ではなく、実店舗型の小売店の一部は、商品配置や店舗内のSKU割り当てといった面でVRをあまり重視していませんでした。これにも関わらず形勢は変わっており、VRハードウェアのコミュニティは、より没入感の高いゲームプレイをユーザーに提供するハードウェアのさらなる革新を推し進めています」。

ARゲーミングの成長が復活

モバイル・デバイスを通して仮想要素を現実世界に重ねて見る拡張現実(AR)を見てみると、2018年は市場の勢いが再び増している。2017年半ばにARKitとARCoreがローンチされ、それぞれがAndroidとiOSの各モバイルプラットフォームの、ARアプリケーション開発基盤を築いた。ポケモンGO(Pokémon Go)が復帰し、ハリー・ポッター、ジュラシック・ワールド、そしてゴーストバスターズのフィーチャー映画コンテンツに基づいた同様の方式による多数のARゲーム・エクスペリエンスと共に多くの注目を集めた。その結果、ARゲーム市場は再び成長しており、フューチャーソースはARゲームの売り上げが2018年は6億ドルを超えると予想している。

「VRゲームとARゲームの未来は光り輝いています」とボレアム氏は言う。「2022年までには、HMDの世界的な販売数は2億5,000万台に達すると私たちは予想しており、その頃にはVRゲームとARゲームのソフトウェアを合わせた市場総額は130億ドルに手が届こうとしているでしょう」。

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