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※『フューチャーソース・コンサルティング (Futuresource Consulting Ltd)

Vol.1362017年4月30日

「スマート」機能の急速な展開への準備を受けて、家電製品への需要が加速している。

Futuresource Consulting 発行の「Worldwide Home Appliance Market Report」最新刊によると、家電部門では冷蔵庫および洗濯機の世界的な出荷が 4% 増加して2.47 億台となり、2016年に増進した。この、年間 850億ドル市場での数量の増加がこの先 5年間にわたり継続することが見込まれている。

北米および西欧という確立された市場での成長は、3% だったが、この堅調な実績は、一部の消費者がこれらの機器を初めて入手するという、アジアおよびアフリカの新興市場のそれに追い越された。ただし、南米は経済への逆風により、2年連続で伸び悩んだ。

「スマート」機能を備えた家電製品の急速な発売が、この業界における優先事項となることが予測されている。「(家電) メーカーは現在ではスマート機能の組み入れに注力しており、我々は2021年に出荷される家電製品の半数にオンライン接続が備わっていることを予測しています」と言うのは、Futuresource Consulting の市場アナリストの フィリペ・オリベイラ氏だ。「例えば、LG と フーバーは、今年、そのすべての家電製品にコネクティビティ (インターネット接続機能) を導入することを公約している。ボッシュやサムスンなどの他の主力メーカーも、2020年までに先例に続く計画を発表した。

「コネクティビティには、メーカーが各自販売している主な家電製品にリンクされたサービスを提供する機会を与えるという可能性が秘められています。これらのサービスには、診断やメンテナンス サービス、消耗品の管理と注文、衣類のケアの向上、または料理体験の改良までもが含まれる可能性があります」と、オリベイラ氏は言う。

洗濯機においては、全地域にわたる高容量モデルの流行が顕著である。乾燥機は、従来は取り込まれにくかった南欧で売上が大幅に増加している。

冷蔵庫に関しては、マルチドア機種や、製氷機などの高級機能が、西欧および北米の成熟市場の中流階級向け市場に進入している。

主な家電製品の平均小売価格は、未だに下落傾向にあるが、成熟市場におけるハイエンド機種への動きや、スマート機能の取り込みが平均価格の安定への一助となるだろう。

2016 年には、ワールプール、エレクトロラックスおよびハイアールが、引き続き世界中の主要家電製品市場を合計 40% を超えるシェアで独占していた。

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