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Vol.772014年9月5日

フォーム・ファクターの競争激化で幼稚園から高校までの教育市場が過熱

2014年9月1日英国Dunstable発―英国市場調査会社Futuresource Consultingによれば、米国内での学区や学校で生徒および教師向けのパソコンの購入が続いており、様々なパソコン端末およびフォーム・ファクター間の競争が幼稚園から高校までの教育市場で過熱している。Futuresourceは、この2014年第2四半期では、米国の幼稚園から高校までの教育市場で、240万台を超える出荷 (前年比12%増) と見込んでおり、ノートPCは教育市場の半分以上を占めていたが、タブレットの出荷台数が初めてノートPCのそれを上回た前年同期とはかなり対照的である。

Futuresource Consultingの「K-12 Education Technology Market Track」サービスによると、2014年上半期の米国の幼稚園から高校までの教育市場は、前年比15%以上の伸びであった。ノートPCのフォーム・ファクターの出荷の伸びは、米国教育市場におけるChromebookの取り込みに大きく牽引されており、これらの端末は、第2四半期における教育関連向け全出荷の30%近くを占め、WindowsとMacOSで動くノートPCの合計出荷数も上回っている。ほぼすべてのPCのOEM事業者が、少なくとも1種類の端末でChromebook市場に参入しており、SamsungとAcerが現在、米国教育市場における二大供給事業者となっている。Futuresourceは、新たなChromebookモデルと低価格のMicrosoft Windows端末が年内に市場に出回るので、ノートPC分野の競争が激化すると見込んでいる。

「Chromebookはこれまで、Common Coreの評価に備えて、生徒や教師にPC端末を提供する米国の学区に対して、現実的な方法を提供している」と、Futuresource Consultingでマーケットアナリストを務めるPhil Maddocksは語る。「主要なPCのOEM事業者の多くが参入することに後押しされて激化したChromebook市場の競争は、その市場における価格の優位性を維持することとなり、またGoogleは、プラットフォーム上でAndroidアプリケーションを使える可能性の発表や、自社の教室管理ソリューションの発売といった、いくつかのイノベーションを実施している。しかし、主要なPCのOEM事業者数社が、より低価格のMicrosoftベースの端末を年度末に向けて発表すると予想されることで、競争の激化だけが予想される。」

米国の幼稚園から高校までの教育市場向けのタブレット出荷もまた、他のフォーム・ファクターからの競争が激化したことで、2014年第2四半期に、初めて前年比で10%近く減少した。取り外し可能なタブレットやコンバーチブル・ノートPCといった他の端末の登場は、生徒および教師双方のニーズに合った端末の選択という点で、学区やエンドユーザーにより多くの選択肢を提供している。Los Angeles School Districtは、エンドユーザー向けの数々の選択肢を行く行く暗示することになる、1:1タブレット・プログラムを導入する計画を以前立てていたが、Chromebook、ノートPC、コンバーチブル・ノートPCといった範囲の端末の手配を含む、他の選択肢を現在考慮していると最近発表した。

「LAUSDがタブレット以外の選択肢を考慮していることを発表したのと同様に、コンバーチブル・ノートPCを生徒および教師向けに購入すると発表したBaltimore School Districtや、生徒向けに15,000台の取り外し可能なタブレットを展開したFresno School Districtなど、他の学区でも別のフォーム・ファクターを視野に入れていると、我々は考えている。多くのOEM事業者から年内に発売される予定の新しいMicrosoft端末、新しいChromebook、およびAppleの次世代iPadの発売で、米国内の学区の選択肢は増え続けている。」

本リリースへのお問い合わせは、英国Futuresource Consulting社の日本での提携先である株式会社TAK・アナリティクス・リサーチ(担当:木村)までお問い合わせください。連絡先は次の通りです。
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