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Vol.422013年5月1日

EMEA 外付ハードディスクドライブ市場17%の衰退:
Futuresource 2012年第4四半期結果発表

Futuresource Consultingが四半期毎に発刊しているHDDレポート最新版によれば、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ) における2012年外付HDD出荷台数は、上半期に苦戦を強いられ、2011年の約2600万台から17%減の2150万台に終わった。これは、2011年の供給問題が尾を引いた結果と言えよう。

「品薄や高値は、2011年のタイの洪水被害に端を発していると考えられ、売値は下半期に入っても1年前より高値で推移、需要の伸びは最低限に留まった。多くの販売店が、卸値の引き下げを請い発注を見送ったことで、他のストーレージソリューションに市場参入の隙を与えたという見方と、クラウドストーレージ及びタブレットPCの普及といった新技術が外付HDDの需要に影響を及ぼしているという見方がある。Futuresourceの調べでは、この両要因が背景にあると思われ、今後も新技術の影響は避けがたいと予測している。」シニア市場アナリストMats Larssonの弁。

EMEA諸国全体としての対前年比は良好で、トルコとサウジアラビアが最も強い成長を見せている。しかしながら、世界を見渡すと、数カ国でのわずかな伸びは、他の地域での大幅な需要減の陰に隠れている。

品薄や高値のみならず、競合の図式に変化が起こったことも不振の要因になったと言えよう。2011年の主要ブランドの一つSamsungの売り上げは、2012年に大幅に減少。これは、2011年にSamsungとSeagateが戦略的提携を結び新事業に乗り出したことによる。Iomegaも2011年からのシェアを大きく失い、一般向け外付HDDから撤退。市場の構図に更なる変化をもたらした。

このような状況下、EMEA17カ国のメーカーシェアにおいて唯一200%の成長を見せたのはToshibaであった。Toshibaは現在、EMEA最大市場であるドイツにおいて最高のシェアを有している。