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Vol.702014年8月20日

米国のビデオ娯楽支出は来年最高1,230億ドルに達する。

2014年8月15日英国Dunstable発―Futuresource Consultingからの最新の業界レポートによると米国のビデオ娯楽市場全体 (有料テレビの加入、映画興行収入、家庭用パッケージ・ビデオ商品、有料テレビのビデオ・オンデマンド、有料オンラインビデオ)は一桁台の低い成長を続けている。2013年には1,200億ドル- 2012に2%の増加- に達し、2015年には最高1,230億ドルに向かおうとしている。

「1,200億ドルというのは、米国全ての家庭で費やされているビデオ娯楽支出の平均が1,000ドルに近づいているということだ」とFuturesource Consultingのシニア・マーケット・アナリストのDavid Sidebottom氏は言う。「これは世界の中でも突出しており、ヨーロッパのどこの国よりも著しく高い。」

米国のビデオ市場は、世界の舞台で独自のポジションを意のままにしており、それは豊富な視聴の選択肢と新しい技術を採用する強いカルチャーによって突き動かされている。米国でのデジタル・ビデオ支出は米国以外の世界中を足したものより多く、パッケージ化された販売用商品だけが依然一桁台の下降を続けているが、比較的安定した市場を確保している。

「詳細を見てみると、有料テレビがビデオ市場全体を支配し、900億ドルを超えて総消費者支出の約75%を占めている」とSidebottom氏は語る。「またコード・カッティングは一般に派手に宣伝されており、スニッパーやシェーバーの少数派は、最終損益に影響を与えている。」

「デジタル・ビデオ市場 - 総有料テレビのビデオ・オンデマンドおよび総有料オンラインビデオの合計 - に目を向けると、他の国に比べると比較的成熟しているものの堅実な成長が見られる。昨年25%上昇し、それは主にダウンロード配信 (EST(Electronic Sell Through 自分のところへダウンロード)およびNetflixに導かれてSVoDの成長が続いたことによる。特にESTは復活を果たし、消費者支出は2013年に43%成長し15億ドルに達した。この現象のうねりが2014年を通じて見られ、Futuresource の調査ではさらに33%の成長がスパートすることを示している。そうなれば市場は20億ドルに徐々に近づくことになる。

Futuresourceのデータによると、パッケージ・ビデオ市場は下落しているものの、2014年末には小売価格で依然100億ドルを超えると思われる。有料テレビ加入に次いで2位の位置を占めることになる。しかし2015年までにデジタル・ビデオと映画興行収入は共にパッケージ・ビデオ支出を初めて抜き、2018年に向け、またそれ以降も差をさらに広げるだろう。

「他の多くの市場のようにパッケージ・ビデオは新しくリリースされた商品に徐々に追いやられるようになっている。市場の飽和や小売スペースの減少、ビデオ消費に占めるSVoDサービスの成長によって似たような商品は苦しめられている。」(Sidebottom氏)

映画興行収入は、2013年は比較的堅調だった。2014年には多少減少すると予想されている。しかし2015年に向けて新作ラインナップが続くことによって映画興行収入は史上最高の100億ドルに達すると予想されている。ただし先に述べた通り、これ以降はわずかだが確実に減少すると予想されている。

「満たされることのない消費者の娯楽への渇望や配信プラットフォームの幅広い選択肢、現在利用可能なサービス、それに経済の回復が米国のビデオ娯楽市場に究極の刺激を生み出している」とSidebottom氏は言う。

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