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Vol.312012年9月24日

2012年アクションカム世界出荷台数は約2百万台と予測

Futuresource Consultingの最新レポートによれば、2011年のアクションカム (Action Camera) 市場は24%の伸びを見せ、約150万台の出荷台数となった。市場を牽引したのは米国で、2011年の米国市場シェアは55%。2012年の出荷台数は約200万台となる見込みで、予測期間である2016年までの伸びは過去最高となり、出荷台数では2倍以上の500万台、金額にして約US $17億になると予測している。

これまではニッチ市場(隙間市場)であったが、エクストリームスポーツ(アクションスポーツ)愛好家からの指示で需要が増えてきている。アクションカムのリモート機能・マウント機能・耐久性や防水に優れたデザインといった独自性が人気を呼んでいる。最近のWi-FiやBluetooth内蔵モデルではソーシャルネットワークが楽しめ、旅行好きな人たちも含め、より多くの層に人気は広まっている。

従来のカムコーダと違い、特殊な機能や性能が売りのアクションカムは、動画付き携帯電話などのモバイルデバイスによる市場侵食を免れている。マニア用デバイスであるアクションカムは、幅広い層の指示を得て、2012年から2016年までの成長率は37%以上となる見込みである。

一番人気は「GoPro」で、「 Contour」「 Drift」がそれに続く。ここ数ヶ月の間に、「Sony」や「 JVC」といった家電老舗ブランドが市場に参入してきており、売り上げが芳しくない従来のカムコーダから機種の多様化を図ろうとする動きが見られる。

より多くのデバイスが市場に出回り、利用者も増えることで、平均販売価格は2016年までに19%下がり、US$ 304前後になると予測している。近年、マウントや他の付属品とのセットでの販売が好調で、特定のスポーツやアクティビティー専用セットとしての商品に人気が集まる傾向にある。セット販売は、今以上に重要な鍵を握り、2016年の全世界での売り上げの77%を占めると思われる。

ユーザー層の拡大に伴い、スポーツ専門店やオンラインでの販売から大手家電量販店へと販路が変わってきている。この結果、アクションカムの売り上げは急増している一方、従来のカムコーダ市場の更なる衰えが伺える。より多くの家電量販店では、売り場スペースをアクションカムに当てており、従来型のカムコーダの売り上げは落ち込んできている。

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