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※『フューチャーソース・コンサルティング (Futuresource Consulting Ltd)

Vol.1742018年12月31日

4K UHD、出荷台数1億台超過の見込み

2018年も終わりに近づきましたが、Futuresource Consultingの最新の市場追跡レポートによると、4K UHDへの消費者の関心は上昇を続けています。平均小売価格がHDTVセットと同等の価格に達していることがさらなる後押しとなっています。

「今年は4K UHDテレビの年間出荷台数が1億台を超えるだけの勢いがあると予想しています」とFuturesourceの市場アナリスト、Tristan Vealeは述べています。「そして市場は、2022年までの予測期間全体に渡り、2桁のCAGRで成長を続けるものと思われます。」

「さらに、消費者の理解がまだ限られてはいるものの、ハイダイナミックレンジ(HDR)が存在感を示すようになり、2018年に全世界で販売される4K UHDテレビの半数以上に含まれるようになると思われます。」

地域からの言葉

アジア太平洋地域を見てみますと、4K UHDの最大の単一市場である中国に支えられ、量で先頭に立っています。北米でも、価格が急速に低下していることと、同地域の平均よりも大きな家屋に合った大型スクリーンが一般的に好まれていることから、4K UHDの浸透率が高まっています。欧州でも期待の持てる状態が続いており、Futuresourceでは今年30%の出荷量増加を見込んでいます。

テレビセットを超えたハードウェア

世界のUHD Blu-ray プレーヤー市場は増大を続け、今年の出荷台数がスタンドアローンのプレーヤーの設置基盤をほぼ倍増させることになりそうです。UHDと互換性のあるメディアストリーマーも前進を続け、2018年の出荷台数は前年比で85%以上増加しました。これはメディアストリーマー全体の出荷台数のほぼ半分を占める数です。ゲームコンソールもこの市場の増大に貢献しており、UHD Blu-ray対応の家庭の設置基盤を大幅に拡大させました。これはコンソールをアップデートしたりPlayStationとXboxの両方で利用可能なアップグレードを利用する消費者によって支えられています。

UHDコンテンツの見通し

「コンテンツに関して言えば、消費者がUHDを習慣とするにあたって主な入り口となるのが、SVoDであるのは今でも変わりません」とVealeは述べています。「NetflixがUHD SVoD消費の原動力となっている主要サービスです。国によっては、加入者の約20%〜30%がUHDプレミアム層を選択しています。」

「UHDのBlu-rayコンテンツは、多くの期待を超えて進歩を続けており、世界中の消費支出が今年は3億6000万ドルに達する見込みです。UHD Blu-rayはプレミアム価格を維持していますので、その結果、台数はほぼ同じであるにもかかわらず、消費支出はUHDのデジタル・セルスルーを引き続き凌駕しています。

「放送用UHDもまた、歓迎すべき後押しがありました。2月の冬季オリンピックとFIFAワールドカップが多くの放送局に4K UHDによる報道の導入プランを加速させ、高品質なストリームが利用できるようになりました。ですがさらに幅広く浸透させるには、UHDとHD放送を同時に配信するためのコストの削減が必要です。少なくとも短期~中期的には、IP配信がその鍵となることが予想されます。」

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