グローバルな視点からみた最新市場分析レポートを定期的にお届けします!
※『フューチャーソース・コンサルティング (Futuresource Consulting Ltd)

Vol.1062016年1月12日

プロカムコーダーのスタジオ使用が増加

Futuresource Consultingが公表した2016 System & Box Camera Marketレポートによると、プロカムコーダーはスタジオ環境での使用において、システムカメラに対する競争力を高めているようだ。その要因はCAPEXの節約である。

このレポートで強調されている点は、プロカムコーダーは主にロケーションで使用されているが、スタジオ環境にも導入され始めていることだ。Futuresource Consultingは費用節約によるものだと主張している。

Futuresource Consultingのブロードキャスト・アナリストのNicky Price氏は以下のように述べる。「企業は資金節約のために高価なシステムカメラを購入する代わりに、プロカムコーダーを選択しています。例としては、選挙などの大イベントで追加のカメラが必要になったときに、すでにプロカムコーダーを所有している企業は、新しいシステムカメラを購入しなくても、Genlock機能を使用してタイムコードを同期したり、コンテンツをSDIケーブルやスタジオアダプタを通じてアウトプットしたりできるのです。」

また、このレポートでは、プロカムコーダーをスタジオのワークフローに組み込む際に使い勝手が悪くなる状況についても触れている。プロカムコーダーをスタジオのアプリケーション内で使用する際、SDIアウトプットではカメラ間を完全なコントロールすることができない。調査によると、エンドユーザーはSDカードにカメラセットアップをダウンロードして、それを各カメラに個別にコピーしなければならない。つまりセットアップ時間が増えてしまうのだ。したがって、ある点において資金は節約できるのだが、別の点では損失が出てくるということだ。

接続性に関しては、エンドユーザーがカメラ間の完全なコントロールを求める場合、ファイバー接続を可能にするスタジオアダプタを使用できる。しかしこれらのアダプタはカムコーダーの種類によって使用できるかどうかが決まるのである。

Futuresource Consultingの主張によると、エンドユーザーがデバイス間の完全なコントロールなしで満足なら、プロカムコーダーは様々なスタジオアプリケーションに使用可能だ。もしエンドユーザーがカメラ間の完全なコントロールを求めていても、新しいシステムカメラを購入する予算がない場合、その代替案はシステムカメラをレンタルすることになるだろう。

Futuresource Consultingはシステムやボックスカメラエコシステムに取り組み、主要な市場ドライバーを記録し、地域のセグメンテーションや発送、ブランドシェア、価格データを特集している。また2020年の長期市場スナップショットを作成している。