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Vol.412013年4月16日

2012年 学校のモバイルコンピューティング成長率29%

Futuresource Consultingの最新レポートによれば、 K12- 幼稚園~高校 (13年の教育期間) における2012年モバイル コンピューティング デバイス世界販売台数は、第4四半期(10/11/12月)に440万台を超え、年間では対前年比29%増の1560万台となる見込み。この数字には、ノートブック、ネットブック、そしてタブレットが含まれる。

「市場の成長は、タブレットの人気上昇に加え、児童/生徒1人に1台という1:1プロジェクトの展開によってもたらされた。消費者市場でのタブレット人気は学校にも波及しており、教育市場を牽引するデバイスとなっている。」と、シニアアナリストのDavid Millarは語る。

iPad Mini/Google Nexus/Kindle Fire HD/Microsoft Surfaceといった新製品の発表に加え、2012年末から2013年明けにWindows 8デバイスが市場に出回ったことが、タブレット人気に拍車を掛けた。機種の多様化による選択肢の広がりが、教育現場でのタブレット導入を加速させるかもしれない。Futuresourceでは、2013年K12向け販売台数において、タブレットがネットブックを上回ると予想している。

教育用タブレットの普及で最前線を行くのは米国で、世界販売台数の約1/4を占めている。多地域でのiPad普及には目を見張るものがある。2012年の米国におけるiPadの販売台数は、ネットブックの3倍以上となり、需要の継続的伸びが伺える。

2012年からの数多くの大規模な1:1タブレットプロジェクトも市場成長に一役買ったと言える。この良い例が、タイやブラジルである。また、2013年には、韓国でのプロジェクトが動き始める。需要の劇的な伸びはインドでも期待されており、中国も強い成長の可能性を秘めている。

Futuresourceは、K12モバイルコンピュータ市場は、今後5年間で5000万台強にまで成長すると予測している。現在、教育現場でモバイルコンピュータ(個人所有を除く)へのアクセスを有するのは、全世界の教師と児童/生徒総数のわずか3%と推定されており、この数字からも今後の成長規模が読み取れる。

加速する教育のデジタル化とモバイル コンピューティング デバイスの普及が、メーカーやコンテンツオーナーに収益の流れを切り開いている。