CEATEC AWARD 2020
総務大臣賞
スーパーコンピュータ「富岳」
(Supercomputer Fugaku)
富士通株式会社(出展エリア:General Exhibit Area)
国立研究開発法人理化学研究所(出展エリア:General Exhibit Area)
製品・案件概要
「富岳」は、幅広いアプリケーションソフトウェアを高い実行性能で利用できる世界最高水準のスーパーコンピュータで、2021年度の共用開始を目指して理化学研究所と富士通が共同で開発しています。システムとアプリケーションを協調的に開発し、消費電力性能、計算能力、ユーザーの利便性・使い勝手の良さ、画期的な成果の創出、それぞれを世界最高水準で備える、世界の他のシステムに対して総合力で卓越するシステムです。
選評
システムとアプリケーションを協調的に開発し、消費電力性能、計算能力、ユーザーの利便性・使い勝手の良さ、画期的な成果の創出、それぞれを世界最高水準で備える、世界の他のシステムに対して総合力で卓越するシステムであり、世界No.1の性能と電力効率を両立し、使うためのコンピューティングを両立させている点が高く評価される。スーパーコンピュータを活用したイノベーションが期待されるライフサイエンス、エネルギー、製造、環境等の分野へ向けた社会課題の解決やDXを支えるインフラとしての利用拡大を推進していることなど、日本の電子情報産業の新たな可能性を広げるとともに、多方面での産業競争力強化に貢献するものと期待される。
経済産業大臣賞
マイクロRNA検出技術
(MicroRNA detection technology)
株式会社東芝(出展エリア:General Exhibit Area)
製品・案件概要
マイクロRNA検出技術は、細胞が分泌するマイクロRNAの血中濃度を測定し、がんの超早期発見を可能にする。がん細胞は、特定のマイクロRNAの血中濃度を増加させるが、この変化を捉える独自の電気化学検出法を開発した。早期発見が困難とされるすい臓がんなど13種がんのいずれかの罹患有無を、ステージ0の超早期から、短時間、高精度に識別できる。研究開発段階では、検査時間2時間、99%の高精度での識別を確認した。
選評
スペース効率の高い小型装置により短時間で実現できることで、身体的負担の少ない血液検査によって転移を検査でき、がん再発の早期発見も見込めるなど、患者のQOLを改善するという点でも大きな貢献といえる。技術を構成する装置とチップは純国産技術であり、他国企業のRNA検出技術と比べても検出時間、コスト面で優位な点から、がんに加えて他の病気の識別も含めた幅広い国際医療パッケージとしての展開も有望である。バイオマーカーとしての価値に期待したい。また、保険適用や国保基本健診での導入を目指すなど、SDGs課題の3「すべての人に健康と福祉を」の課題解決に貢献すると期待される点を高く評価した。
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