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海馬 バージョンアップした遠隔操作ロボット「CAIBA ROBOTS」の操作体験が可能

カテゴリー : 特別テーマ エリア

 遠隔操作ロボットの開発を手掛けるベンチャー企業の海馬は、遠隔操作ロボット「CAIBA ROBOTS」を出展、ロボットを制御するコックピットでの操作体験が可能という。昨年のCEATECで出展したロボットをバージョンアップした3種類を披露する。

 今回出展する遠隔操作ロボットは、昨年のCEATEC JAPANに出展し、現在羽田空港にて実証実験を行っている「Airport Concierge CAIBA」、検証用に利用している多関節新型ロボット「CYBERMAN 360」、今回新たに発表する小型ロボット「mini」の3つ。そのうちの「Airport Concierge CAIBA」はモーションセンサーを利用した新しいコックピットでのデモンストレーションも行う予定だ。

■汎用的に利用できる遠隔操作ロボットを開発

多関節新型試作機「CYBERMAN 360」

 海馬が手掛ける遠隔操作ロボット「CAIBA」は、人の五感をデジタル化し通信させる技術「テレイグジスタンス」型に分類される。ただし、この技術は現時点ではまだ研究施設内での実験段階にあるという。「人の五感全てをフィードバックした双方向通信を実現しようとすると、機材も高価になり、運営もすごく手間がかかる。私たちは、テレイグジスタンスの技術を実際に現場で役立つ形で具現化する場合、どういったものがよいのかを模索している段階にある。そこで、運営に手間がかからず、限りなくメインテナンスフリーに近づけることを目標とし、『CAIBA』を開発した」と代表取締役で開発者の榊原克衞氏は説明する。具体的には、五感のうち視覚と聴覚を搭載し、頭部や腕部は、本来なら多関節を設け触覚フィードバックをもたらす双方向通信だが、現在は片方向通信とし可動軸も最低限に設計するなどスケールダウンを行い、汎用的に利用できるロボットになっているという。

 今回のCEATECの出展のねらいについて、榊原氏は「昨年のCEATECに出展以降も、実証実験を行いながらバージョンアップを繰り返した。今年のCEATECでは、新しいバージョンのお披露目と操作体験が目的となる。また、体験を通じて、テレイグジスタンスをより深く知ってもらいたいと考えている」と説明した。

■空港や観光地での「ガイドロボット」や自分の分身として「観光ができるロボット」などへの応用も

羽田空港で実証実験を行っている「Airport Concierge CAIBA」

 羽田空港のロボット実験プロジェクト「Haneda Robotics Lab」との実証実験を行っている「Airport Concierge CAIBA」は、操縦者が基地局のコックピットに乗り、各ターミナルに設置したロボットへインターネットを介して接続、ロボットを遠隔で操作しながらコミュニケーションを行うというアプローチで開発された「ガイドコンシェルジュロボット」。受付的業務や各所案内、通訳など、自律型ロボットとは異なり、人が操作することで、人間らしく、臨機応変な対応が可能だ。

 羽田空港内でのガイドサービスを行う実証実験のほか、「オランダ アムステルダムのイベント会場から羽田空港国際線ターミナルに設置したロボットを操縦するという海外からの遠隔操作実験を行い、映像遅延も少なく、スムーズに操縦ができることを確認した」(同氏)。この実験結果から「ガイド」以外の用途として、「海外などの行きたい場所に設置したロボットで観光するなど、自分の分身として現地の人とコミュニケーションをとるといった活用も考えられる」(同氏)と説明した。

■障害者や高齢者も操作できるロボットへ

新たに発表する小型ロボット「mini」

 検証用に利用している多関節新型試作機「CYBERMAN 360」は、Airport Concierge CAIBAよりも腕関節を増やし、身長を高くすることでコミュニケーション力を向上。また今までの実証実験の結果から映像遅延による操縦負荷を軽減させるために360度カメラを採用し、足回りを強化した遠隔就労ロボット。「CYBERMAN」は、公募型「ロボット実証実験支援事業」に採択。車いす利用者、高齢者施設利用者を対象に実証実験を実施した。

 今回のCEATECで新たに発表する小型ロボット「mini」は、サイズは小さいがCYBERMANに近い構造のため起動や動作はスムーズ。腕関節は最小限に抑え、カメラは通常のWEBカメラを採用、持ち運びが可能で壊れにくいという利点がある。「人が進むことができない場所へもアクセスが可能になり、物や人を探すロボットとしての活躍も期待したい」(同氏)と説明した。

■遠隔就労という新しい未来

 最後に榊原氏は「遠隔操作ロボット『CAIBA ROBOTS』の仕組みは距離を超えた労働力の移動・配置を実現し、『労働生産人口の減少』『地方都市の雇用減少』を解決するための技術と考えられる。それは、健常者だけでなく、障害者や高齢者、少ない時間の中で働きたい産休中の女性などの新しい労働環境。私たちはこのロボットで『遠隔就労』という新しい未来を実現したいと思っている」と語った。

(有)海馬(ベンチャー&ユニバーシティエリア)
展示エリア
特別テーマエリア(ベンチャー&ユニバーシティエリア)
小間番号
S10-25
URL
http://www.caiba.net
出展者詳細
http://www.ceatec.com/ja/exhibitors/detail.html?id=9764

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