米国大使館商務部は、CEATEC JAPAN 2017に「USパビリオン」を展開する。特徴的な技術を持つ米国企業と日本企業のパートナーシップを取り持つ場として、CEATECの意義を感じているからだ。米国大使館商務部 上席商務官のブリタニー・バンタ氏は、「CEATECは、特に米国の中小企業にとって、自分たちの技術や製品を日本に紹介する場として、重要なトレードショーだと考えています」と語る。CEATECには約10年にわたり後援をし、さらに2015年からはCEATECを「Certified Trade Show」として認定し、出展に本腰を入れている。
商務部の取り組みは、着実に功を奏し「2015年は8団体だった出展者が、2017年は19団体へと倍増以上の伸びを見せています。具体的には、12の企業と、4つの州政府、米国大使館商務部などの組織の出展が2つとなっています」(ブリタニー氏)。特に米国企業でも中小企業だと、日本での知名度はなかなか高まらない。技術やサービス、製品などで米国では一定の評価を得ていても、日本市場への参入はハードルが高いこともあるという。そうしたスタートアップや中小企業などを中心に、CEATECに出展することで知名度を高め、日本でのビジネスの足がかりを作ることが目的だ。
■AIやサイバーセキュリティをメインテーマに
CEATEC JAPAN 2017のUSパビリオンや、10月5日と6日のキーノートセッションでは、AI(人工知能)やサイバーセキュリティのビジネスを中心したカンファレンスや展示を行う。ブリタニー氏は、「AIやサイバーセキュリティ分野の米国のトップカンパニーを日本市場に紹介することができて光栄です」と語る。特にAI分野は日本企業の興味が高い分野であり、日本企業との新しいパートナーシップが生まれることに期待をしている。また、サイバーセキュリティは、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、一層重要度が増すと指摘。米国企業のセキュリティ技術やビジネスをアピールする場になると目論んでいる。
■先進的な事例が多いAI、サイバーセキュリティ分野の米国企業
もちろん、「日本市場は世界でも参入が難しいマーケットの1つだと認識しています」とブリタニー氏は語る。だからこそ、「15万人の来場者があるCEATECは、米国企業と日本企業の間でビジネスミーティングをする場として好適だと考えています。AIやサイバーセキュリティの分野は、米国が世界でも先進的な事例が多くある分野で、米国ではこの分野で多くの企業が成功を収めています。USパビリオンの企業や州政府の出展を見ていただければ、日本企業も米国発の技術に価値を感じてもらえると確信しています」と、日米のタッチポイントとしての効用に期待を寄せる。
■ミニシアターで出展企業が講演、キーノートセッションも開催
米国大使館商務省では、USパビリオンにおける企業や州政府などによるブース展示(関連記事: AI、サイバーセキュリティからIoTやウエアラブルまで――USパビリオンの多彩な出展を紹介)に加えて、パビリオン内のミニシアターでは出展企業が30分ごとに講演を行う。さらに展示会場に隣接する国際会議場のカンファレンスでは2回の「キーノートセッション」も開催する。テーマは「AI」と「サイバーセキュリティ」だ。10月5日のAIのキーノートセッションは、グーグルや日本未進出の注目のAI企業、Defined Cloudの基調講演のほか、新しい試みとして日米をつなぐ代表的なメディアと米国企業のトークセッションを開催する。DataRobot × TechCrunch、Vuzix × En gadgetの各セッションという新趣向である。サイバーセキュリティのキーノートセッションでは、10月6日にLookout、Carbon Black、Owl Cyber Defense Solutions、Darktrace Japan KKの各社のから、米国のサイバーセキュリティのトレンドや技術についての生の声を海外ゲストスピーカーなどから聞くことができる。
Hyperfluorescenceは、貴金属を使う必要がないので、コストを下げられるだけでなく環境への負担も少なくて済む。電流効率も第2世代のリン光と比べて1.5倍ほどに高められることから、消費電力を抑えることもできる。安達淳治氏は、「有機ELディスプレイにとって、Hyperfluorescenceは究極の発光技術だと考えています。これ以上良いもの出てこないほど優れた技術を、九州から生み出すことに成功しました」と技術の優位性をCEATEC来場者に伝える目論見だ。
■新たなビジネスコネクションの誕生に期待
USパビリオンでの出展やキーノートセッションで、米国大使館商務部では米国企業のバラエティー豊かな技術を日本や近隣国からの来場者にアピールできると見込む。「AIとサイバーセキュリティだけでなく、通信やIoT、スマートグラス、自動運転関連技術など、米国が持つ多岐にわたる技術を体感してもらえると考えています。CEATECの場を通じて、新しいビジネスコネクションが生まれることを願っています」(ブリタニー氏)。
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- http://www.ceatec.com/ja/exhibition/exhibition04_05.html