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戸田建設「ほんトダ!ブース」、扉の向こうに2030年のまち 「スマート・コンプレックス・シティー」を提案

カテゴリー : Society 5.0 TOWN

戸田建設株式会社は、「2030年のまち」を構築する企画エリア「Society5.0TOWN」に同社が提案する「スマート・コンプレックス・シティー」を中核とした展示のほか、創業140周年事業「ほんトダ!プロジェクト」にも関連する各種サイトを展開した。

ブース外観

2030年の「スマート・コンプレックス・シティー」

「ほんトダ!プロジェクト」は2021年に創業140周年を迎える同社の「驚き・感動」と「本物=本当に価値あるもの」を表現するプロジェクトネーム。
ブース入り口には、ナビゲーター役のドラえもんが出迎え、「どこでもドア」を抜けると2030年の「スマート・コンプレックス・シティー」にたどり着く。

ドラえもん

「スマート・コンプレックス・シティー」では都市機能を集約し脱炭素化を目指したエネルギーシステムを提案する。
展示の模型では、それぞれ意味合いの異なる4つのゾーンが点在。
中央には、人の集まるセンターシティがあり、
別のエリアには農業の6次産業化の拠点となる産業団地を形成するアグリサイエンスバレータウンや、エネルギータウンがある。
各タウンとの中間のエリアは積極的に緑化が図られ、緑豊かな自然と2030年の都市との調和したまちの姿が模型で再現された。

模型

浮体式洋上風力発電から水素の製造・貯蔵・運搬も

離島では発電が行われ、電力は街に伝送、もしくは水素に変換して販売する。
戸田建設は2016年に長崎県五島市崎山漁港の沖合に国内初となる浮体式洋上風力発電設備を実用化しており、展示ブースでは水素の製造・貯蔵・運搬の実証と燃料電池船の開発についての取り組みも紹介された。
水素エネルギーの活用法の一つは病院への導入で「スマートホスピタル」実現に向けた研究が進められている。

風力発電

常総市「TODA農房」で、いちご栽培

自社農場で栽培するいちごも注目された。
戸田建設は茨城県常総市の区画整理事業として約40ヘクタールの自社農場「TODA農房」を運営。
同社が開発した、従来よりも採光性の高い園芸ハウス「SORAリウム」を活用して、いちごを栽培している。
「SORAリウム」の特徴はハウス内に均一な日照量の確保が可能な点。
通常のハウスより約3割明るく、移動式栽培ベッドの採用により密植栽培でも良好な生育を実現したことで収穫量は約2倍になった。

いちご

建設現場の問題解消へ、村田製作所と共同開発

ブース内のトダ・イノベーション・サイトでは、「未来の現場管理」の取り組みを紹介した。建設現場の就労環境改善などの問題を解消するため取り組みで、株式会社村田製作所との共同開発で進めている。
村田製作所が開発した蓄電池を内蔵したハイブリッドパワーコンディショナ「All-in-One蓄電池システム」は、蓄電池と充放電DC-DCコンバータの一体型でコンパクト化を実現。リチウムイオン電池方式の中から、特に安全性の高い「オリビン型リン酸鉄リチウムイオンバッテリを採用し安全性を高めた。
同じく村田製作所との共同開発で今年6月に販売が開始された「作業者安全モニタリングシステム」も紹介された。
建設作業者の生体情報や周囲環境(作業環境)をヘルメット取り付け型センサデバイスでリアルタイムに監視するもので、作業者の健康状態を「見える化」して管理することができる。ヘルメットに取り付けられたセンサデバイスにより、熱ストレス、脈拍、外部温度やヘルメット内の温度、湿度、気圧などの情報を取得。
熱ストレスがあると判定した場合や作業者の生体情報に変化があった場合はアラート情報を配信する。
すでに建設現場への導入が進み、作業員からは「健康に留意する意識が高まる」「見守られている気持ちになる」などの声が寄せられているという。

ヘルメット

出展者情報

会社名
戸田建設株式会社

エリア
Society 5.0 TOWN

小間番号
D036

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