CEATEC AWARDは、CEATECの開催に合わせて実施され、事前に出展者が応募したCEATECに展示される予定の技術、製品、サービスの中から、学術的/技術的観点、市場性や将来性などの視点から、イノベーション性が高く優れていると評価できるものを審査、選考し表彰するもの。総務大臣賞、経済産業大臣賞のほか、トータルソリューション、スマートX、デバイス&テクノロジーの3つの部門賞や特別賞が設けられている。
2019年、CEATEC AWARDの総務大臣賞には、富士通株式会社の「3Dセンシング/AI自動採点システム」が、経済産業大臣賞には株式会社村田製作所の「業界最高水準の容量を持つ酸化物全固体電池」が、受賞した。受賞した出展者ブースには、CEATEC AWARD受賞の告知がされ、展示された受賞・技術、製品、サービスが来場者の注目を集めていた。
総務大臣賞:富士通株式会社、3Dセンシング/AI自動採点システム
受賞した、富士通の3Dセンシング/AI自動採点システムは、体操競技の採点を支援する技術。演技している選手の動きを3Dレーザーセンサーで収集し、あらかじめデータベースとして用意している“技を正しくできた時の骨格データ”をモデルとして、推論によって骨格データを生成する。それによって、正しい判定や採点を支援するシステム。ドイツ・シュトゥットガルトで開催された「第49回世界体操競技選手権大会」で、あん馬と吊り輪、跳馬(男女とも)の計4種目に実際に使われた。
経済産業大臣賞:株式会社村田製作所、酸化物全固体電池
村田製作所の酸化物全固体電池は、電池容量が最大25mAhと業界最高レベルの全固体電池で、ウェアラブル機器やIoT機器などの用途での利用を想定している。CEATEC 2019の同社ブースでは、容量25mAの全固体電池の実物を展示した他、全固体電池とワイヤレス給電ICや充電IC、保護IC、スイッチングレギュレーターICを一体化したモジュールも展示された。ブースでは、同モジュールを使ってミニチュアカーを駆動し、ワイヤレス給電で充電する様子をデモしていた。
部門賞のグランプリ、準グランプリ
トータルソリューション部門
- グランプリ:LiLz株式会社
点検現場がラクになる。
低消費電力IoTカメラと機械学習で計器点検を効率化する「LiLz Gauge(リルズ ゲージ)」 - 準グランプリ:SoundUD推進コンソーシアム
「SoundUD」により実現する音のユニバーサルデザインとイノベーション
スマートX部門
- グランプリ:株式会社ミスミグループ本社
製造業における部品調達のデジタル革命「meviy」(メヴィー) - 準グランプリ:京セラ株式会社
糖質ダイエットモニター
デバイス&テクノロジー部門
- グランプリ:日本ガイシ株式会社
チップ型セラミックス二次電池EnerCera®シリーズ - 準グランプリ:第一精工株式会社(共同応募会社:凸版印刷株式会社)
匂いセンサ「nose@MEMS」
CEATEC 2019の特別企画展示に合わせた特別賞では、ANAホールディングス株式会社が「アバター社会インフラ」で「Society 5.0 TOWN賞」を、CI Inc.が「スマホから病児保育施設の予約ができる『あずかるこちゃん』」で「Co-Creation PARK賞」をそれぞれ受賞した。
URL: https://www.ceatec.com/ja/outline/outline04.html