三菱電機 株式会社はCEATEC 2019で、話した言葉を指でなぞった軌跡に表示する「しゃべり描き®︎アプリ」と、話した言葉をスマホ画面に3D表示する「空中しゃべり描きアプリ」の展示を行っている。
2020年の国際大会に向けて注目が高まる「しゃべり描き」
「しゃべり描き®︎アプリ」は、同社が2016年に世界で初めて開発(「CEATEC AWARD 2016」暮らしと家でつながるイノベーション部門 グランプリ)。その後、兼松コミュニケーションズ株式会社により商用開発が進められ、2019年6月11日から一般に向けて無料お試し版が提供されている(2019年12月10日まで)。
本アプリは、スマートフォンやタブレット画面の好きな位置に好きな形状で、話した言葉を文字として表示することができ、指先から文字が湧き出るような直感的な操作を実現。文字を書く手間が不要なので、筆談よりも手軽なコミュニケーションを可能にする。
また、英語、中国語、韓国語、フランス語など10言語に対応した多言語翻訳の機能も搭載。2020年の国際大会に向けた外国人との円滑なコミュニケーション手段として期待されている。また、話した言葉を手描きのイラストや写真と一緒に表示できるため、障がい者や高齢者に話したい内容をより分かりやすく伝えることができる。
その他にも使いやすい機能として、画面を二分割して対面で表示。向かい合った人が場所を変えたり、端末の向きを変え変えたりする必要がない。
同社が2019年新たに開発した「空中しゃべり描きアプリ」は、「しゃべり描き®︎アプリ」の進化版だ。AR(拡張現実)技術を活用し、話した言葉を指でなぞった軌跡に沿って3D表示できるアプリになっている。配置された文字は、カメラアングルを変えてもその場に実在しているかのように固定されて見えるため、文字と被写体を一緒に組み合わせて撮影することで新たな動画表現や使い方を実現できる。
喋りながら編集できるので、その場で起こっているリアルの体験を続けながらアップすることも。友人や家族と話しながら一緒に編集することで、新たなアイデアや楽しさも増えていく。
また、動画に配置した文字をそのまま外国語に翻訳できる機能も搭載。表示された文字が外国語に変化する際に、外国語の音声で再生されるため、その場にいる外国人と共同で動画撮影や加工を楽しめる。新たな動画表現で SNS のコミュニケーションを活性化させる画期的なアプリと言えるだろう。