ドライブレコーダーの動画で道沿いのデータ収集
タクシー会社発のIT企業JapanTaxi株式会社が「CEATEC 2019」に初めて出展した。
JapanTaxiは2011年に日本初のタクシー配車アプリをリリース。
後部座席設置型タブレット『JapanTaxiタブレット』を展開し、決済処理のキャッシュレス化を進めている。
今年1月には、タクシーが取得した道路上や道沿いのデータを幅広く活用するJapanTaxi Data Platformを立ち上げた。
「CEATEC」ブースでは、タクシーのドライブレコーダーの動画や環境センサーからデータを収集するイメージ映像を展示。天候や、車の通行量、路面状況、騒音、歩行者の服装などを解析するデモ動画が来場者の注目を集めた。
路上駐車の数や事故・工事などによる渋滞状況、ガソリンスタンドのガソリン価格、駐車場の空き情報など、鮮度の高い情報の収集により、従来のタクシー会社向けだけでなく、多彩な業種との連携を図るのが狙い。
歩行者の服装データも認知
出展映像では、歩行者の服装の「カジュアル」「フォーマル」を認識する様子がわかり、タクシーの走行エリアによる特徴が把握できる。
今後、この服装データを応用すれば、コート着用の必要性などファッションを提案するサービスとの連携も可能になる。
道路設備の状態は、ひび割れ、白線のかすれの件数をデータ化。自治体の道路整備計画への活用が期待できそうだ。
タクシー会社向けには、データをベースにタクシー需要予測ナビゲーションシステムがタクシー乗務員の乗客獲得確率を高めるサポートを担う。
自動運転社会でタクシー遠隔操作の実現へ
自動運転化を見据えて、少子高齢化や過疎化により、乗務員が減少する地方のタクシーを都心のドライバーが遠隔操作する実証実験を進めている。
同社では、ドライブレコーダーの動画から取得できるデータの活用法を提案するとともにCEATEC 2019への出展を通じてデータのニーズを把握したいとしている。