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神奈川工科大学情報工学科、今年で、CEATEC 10回目の出展。

カテゴリー : Co-Creation PARK

これまで、IoT時代に寄与する人材育成、教育と研究を通じた社会貢献を目標に進めている学科の取り組みの一部をCEATECで紹介してきた。今回、CEATEC 2019への出展で連続10回目を迎える。年々出展テーマの規模も拡大し、実用性が近くなった出展物も見受けられ、充実した研究成果が注目を集めている。CEATEC 2019では、通信機能に加え、内蔵する多様なセンサ群、高い処理能力というスマートフォンが持つ潜在能力と発展が著しいAI技術の可能性を活かした新たな技術やシステムを提案し、それらをどう具現化し、実証するのかを目標に4テーマの紹介、展示・実演が行われる。

聴覚障がい者・難聴者向け、雑音除去機能を付加した室内アラーム音識別・通知システム

室内で危険を知らせる警報器によるアラーム音は、聴覚障がい者・難聴者は利用困難となる。
光による通知は部屋を離れると認知不可能なこと、また音以外の通知機能は個別対応装置として高価になってしまう。そこで神奈川工科大学は、AIによる一元的な各種アラーム音の識別と音以外による通知方法、環境雑音の影響を受けない識別性能の確保の2点をテーマとして、システムの識別性能の向上を目指して構築中である。CEATEC 2019では、高性能のGPU内蔵PCで作成した学習モデルを低消費電力のRaspberry Piに実装し、その識別結果をスマートフォンに送信、その本体の鳴動とディプレイへの表示によってユーザにアラーム音の発生と種別を知らせる本デモシステムの実演を含めて紹介する。

システム利用イメージ

視覚障碍者向け、ウェアラブルカメラを用いた商品判別支援システム

視覚障碍者が買い物をするとき、ペットボトル,カップ麺,スナック菓子などの商品パッケージや形の似ているものは区別が難しい。神奈川工科大学では、ウェアラブルカメラに写した商品を認識することで、商品名を音声で知らせるシステムを提案。その有効性を実証実験中である。
システム構成は、コンビニやスーパーなどで商品(カップ麺)を手に取りウェアラブルカメラ(HMD)で撮影する。ウェアラブルカメラ(HMD)で取り込んだ、商品のラベル画像をコンピュータが受け取り,商品を判別する。判別した商品名の音声データをHMD(カメラとスピーカー付き)で再生して利用者に商品名を伝え、該当商品であるかどうかを判断し対応する。ブースでは、実際に何種類かのカップ麺が用意され、本システムのデモにより、その有効性を紹介する。

システム構成

深層学習モデルを用いた特徴抽出による手話動作識別法
カラー手袋と光学カメラという安価なツールで実現

聴覚障がい者にとって、手話は非常に重要なコミュニケーション手段となっているが、手話を読み取るには訓練が必要となる。神奈川工科大学情報工学科では、多くの人が携帯しているスマートフォンに着目し、スマートフォンのカメラ映像だけを利用して対面した手話動作を認識するシステムの開発に取り組んでいる。現段階では、指と手首に色付けしたカラーグローブを手話者に装着させて光学カメラでの認識を行っている。手袋はそれぞれの指に異なる色を彩色することで、色の種類から手・指を識別できる。検出した色の重心位置を追跡することで、手・指の位置と動きの検出が可能となる。各手話動作は、最近話題の深層学習(ディープ・ラーニング)の技術を適用し、自動的に各手話動作の特徴を抽出して識別している。CEATEC 2019では、現在までの成果を紹介する。

手話動作識別

紫外線(UV)カメラを利用した高精細金属鍵認証技術

昨今3次元スキャナや3次元プリンタの普及が急速に進んできている。この技術が身近になることで、もっとも身近な所有物による認証として利用している鍵のセキュリティは極めてぜい弱で容易に複製鍵ができてしまう危険性がある。次世代鍵のセキュリティを高めるためには、鍵そのものがコピーした鍵なのか、登録したマスター鍵なのかまで識別できるようにする必要性がある。そこで、神奈川工科大学は、紫外線画像が金属などの硬質な面の傷を鮮明に映像化できることに着目し、紫外線画像を利用した所有する鍵の認証技術に発展させることとなった。鍵を紫外線画像で撮影し、コピーした鍵とマスター鍵とを識別することができるかを、実画像を利用して検討し、現在実証実験を繰り返し、その有効性が確認されている。今回、「実証実験の途中経過をCEATEC 2019で紹介し、来場者の方の意見を伺いたい」としている。

  • マスター鍵
  • 複製鍵
  • 照合画像

※紫外線カメラで撮影したマスター鍵画像(左赤枠)と複製鍵画像(左青枠)をそれぞれ赤・青の二値画像に変形し、色情報を重ね合わせたものが照合画像である。
色の意味・紫:2つの鍵の共通部分赤、青:2つの鍵の相違部分として識別される。結果、複製鍵とマスター鍵、複数複製鍵同士の識別可能であることが確認された。

出展者情報

会社名
神奈川工科大学 情報工学科(スタートアップ&ユニバーシティゾーン)

エリア
Co-Creation PARK (スタートアップ&ユニバーシティ)

小間番号
E072-39

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