IoT時代に向けて、情報をやり取りする通信規格はさまざまなものが策定され、普及が進められている。今回、CEATECに出展する「Z-Wave」もその一つだ。「Z-Wave」は、エコシステムとインターオペラビリティ(相互運用性)でホームIoT時代の通信規格として注目を集めている。Z-Waveアライアンスには700社以上がパートナーとして加盟しており、現在3,000以上の相互接続を認証されたデバイスが製品化されている。CEATEC 2019 「Z-Wave 」Pavilion 」ではZ-Wave搭載の新製品・新技術の紹介が行われる。
「Z-Wave 」標準に準拠した無線ホームコントロール製品を構築する「Z-Wave Alliance」
無線通信規格「Z-Wave」は、消費電力が少ないのが特徴で、日本では信頼性が高い周波数の920MHz帯を使用する。省電力タイプなので、様々な場所に設置して多様なデータを取ることが可能になる。現在、「Z-Wave」は、世界中で3,000以上の相互運用可能な認証済み製品を提供する無線ホームコントロールテクノロジーとして高い評価を得ている。
また、「Z-Wave」は、オープンな規格であること、「Z-Wave Alliance」が管理するテストプログラムによって相互運用性を維持していることや、その物理規格が国際的な技術標準として国際電気通信連合(ITU)からも認められていることから、ホームIoT市場を牽引する「Z-Wave」としての信頼を確立した。
IoT用の無線通信規格「Z-Wave」とは・・・・
「Z-Wave」は、アメリカやヨーロッパを中心に普及しているIoT用の無線通信規格の一つとして認識されている。「Z-Wave」は、1999年ヨーロッパで発表され、2018年4月にSilicon Labs社がZ-Wave事業を買収し、IoT製品ポートフォリオに追加されている。
「Z-Wave」は、920MHz帯の規格で、主には、スマートホーム・ホームセキュリティ用途の照明・スマートロック・各種センサー類に利用されている。無線通信の規格といえば一般的には2.4GHz帯や5GHz帯を利用しているため、2.4GHzの無線機器や家電製品から発生する電波干渉を起こしてしまったり、消費電力が多かったりする問題があり、IoT分野での利用は進んでいないのが現状だった。「Z-Wave」採用の920MHz帯であればそういった問題をクリアできることもあり、ホームIoT時代の通信規格としての採用が拡大している。
メッシュネットワークを手軽に構築できることもZ-Waveの特長のひとつで、各機器間での通信は見通しで数十mから100m+程度となる。機器同士がリレー状に通信を中継することで、最大4回ホップすることで、通信範囲を拡げることが可能となる。このような特徴からこれまでに累計1億個以上の「Z-Wave」通信モジュールが出荷されておりIoTの分野では世界で最も普及している規格として評価が高い。
CEATEC 2019、「Z-Wave」Pavilion」には10社以上が出展
「Z-Wave」Pavilion 」では、主にホームIoTソリューションで利用が進むZ-WAVEに関して、パートナー企業10社以上によるZ-Wave搭載の新製品・新技術の紹介が行われる。
※出展詳細は、後日のCEATECニュースにて掲載予定。