行きたくても行けない時に、現地からのリアルタイム映像で移動代替サービス
株式会社toraruは、現地にいる人に仕事として現地の体験共有を依頼し、スマホカメラで映像を共有できる代行型の疑似移動サービス「GENCHI」を展開。
簡単に旅行ができなくなった、特定の日時に特定の場所に行けない、などの場合に自分の代わりに現地の人が指定の場所に行き、スマホカメラでリアルタイムの映像を送ることで、依頼者は現地体験を共有できる。依頼主(発注者)と現地の依頼先(受注者)とを、ウェブサイト、スマートフォンアプリで希望する場所、価格などの条件をすり合わせ、マッチング、決済や評価までできるプラットフォームサービスである。
「右を向いて」細かなリクエストをクラウドソーシングで可能にした
「富士山の頂上に行きたい」「思い出の場所をもう一度巡りたい」などの依頼に対してマッチングが成立すると、受注者はスマホカメラで現地から映像を送る。
リアルタイムで体験を共有するため、発注者は「右を向いてほしい」「橋を渡ってほしい」と自分の体を動かすようにリクエスト可能。
CEATEC 2019出展ブースでは、神戸港にいる人からスマホカメラのリアルタイムの映像・音声が配信された。ブースの来場者はモニターでリアルタイムの視覚(映像)と聴覚(音声)を確認しながら、クルーズ船やポートタワーなど、見たい方向を向いてほしいとリクエストしていた。
海外の展示会を会議室で視察、買い物の代行も
toraruは「GENCHI」のビジネスシーンでの利用も促進する。
海外の展示会も、受注者がいれば、国内の会議室で体験することが可能で、スマートフォン画面に出現して、会場のスタッフと直接商談もできる。人員不足や予算的に派遣できないような場合でも、現地にいる受注者とその人が持つスマートフォンを活用することで、旅費は不要で、まるで分身の様に動いてもらうことが可能となる。
現地に人がいることを活かした代行サービスの展開も期待される。
買い物の代行も利用法の一つだ。
発注者の欲しいものを受注者が店舗で探し、映像で商品を確認したうえで購入を決定、配送で自宅に届けることもできそうだ。