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京セラ、脈波の計測でAIが糖質を推定する世界初の製品「糖質ダイエットモニタ」をCEATEC2019に出展

カテゴリー : デバイス&テクノロジー


京セラ株式会社は、CEATEC 2019において、手首にあてるだけで糖質を推定できる「糖質ダイエットモニタ」のデモ展示を行っている。

採血の必要がなく、いつでも簡単に糖質を測定できる

糖質ダイエットモニタは、心臓から押し出される血液が一定のリズムで流れていくときに、血圧や血管の大きさで変化する脈波を計測。採血の必要がなく、自ら手首の脈波を測定するだけで、食後の糖代謝状態を把握することができる。低価格で入手できるジャイロセンサを使用した小型の脈波センサにより消費電力を低く抑え、ボタン電池での動作が可能。隠れ糖尿病をはじめとした健康状態について気になる方が、場所や時間を問わず簡単に使用できる機器だ。

同社はこれまでの研究のなかで、食事による脈波の形状変化と栄養成分(糖質)には、相関があることを発見。摂取した糖質によって血管の硬さが変わるという。食後1時間程度は、糖質の代謝が大きく高まって脈波に変化を及ぼすため、その時間帯に測定して糖代謝の状態を測定する。

測定方法は、食後1時間を目安に機器の電源を入れてスマホ専用のアプリ(自社開発)と連携。手首の脈に端末の突起部をあててから、約8秒間で測定できる。その脈波の形状をアプリケーションソフトウェアで解析し、糖質の状態を割り出す仕組みだ。 
スマホの画面には糖質の数値が表示され、分かりやすいイラストで直感的に状態を把握できる。繰り返し計測することができ、電池は1年間使用可能とのこと(1日3〜4回測定した場合)。
同社では2020年の実用化を目指して開発を継続中。将来的には脂質の計測も視野に入れており、日本医科大学 先端医学研究所 南教授とともにデータを集めながらさらなる研究開発を進めている。

同機器の普及・利用拡大で生活習慣病の予防や医療費の削減にもつながることなどが高く評価され、「CEATEC AWARD 2019」のスマートX部門の準グランプリを受賞している。

出展者情報

会社名
京セラ株式会社

エリア
デバイス&テクノロジー

小間番号
H020

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