日本カーバイド工業株式会社は、化学工業の発展とともに事業内容を拡げ、現在ではコア技術であるセラミックス焼成技術、樹脂重合技術、フィルム・シート技術を軸に、機能化学品、機能樹脂、電子素材、フィルム、ステッカー、再帰反射シートなどの製造・販売を行っている。
CEATEC 2019では、空中に、鮮明な映像を再表示させることができる「空中ディスプレイ」の技術をデモンストレーションする。空中に浮かび上がったボタンで操作することができるクレーンゲームや、今年中の量産化を予定している、現行品「RF-AC」よりさらに画像の鮮明度が高い、空中ディスプレイ用リフレクター「RF-Ax」を搭載したデモ機、リフレクターの場所と空中像の見える位置がわかるデモ機(原理解説ボックス)等を展示し、同社の最新技術をアピールするとしている。
「空中ディスプレイ」の開発に至った経緯やCEATEC 2019出展の想いについて、同社、事業開拓・開発部長の竹田 幸弘氏にお伺いしました。
『「空中ディスプレイ」は、空中に、鮮明な映像を再表示させることができる技術です。当社は長年、道路標識などに使用される再帰反射シートを製造してきましたが、この技術やノウハウを応用して「空中ディスプレイ用リフレクター」を開発しました。空中ディスプレイは、様々な分野での活用が期待されています。一例としては、食品をを扱う現場などでの採用があります。空中ディスプレイを使った操作パネルなら、直接パネルなどに触れずに操作することができ、衛生的でもあります。「空中ディスプレイ」は、デジタルサイネージやアミューズメント、エンタテインメント分野での活用や、タッチコントロールユニットと組み合わせ、衛生的な環境での作業が求められる医療や飲食店そして工場内の空中操作パネルなど幅広い活用が期待されています。CEATECでは、“こんな使い方ができるのでは”など数多くの提案を頂けることを期待しています。ぜひ、当社ブースで再帰反射シートによる「空中ディスプレイ」を体感してみて下さい。また、CEATECにおいて三菱電機さんが出展する「大型空中表示サイネージ」と「空中タッチ操作ディスプレイ」に、当社の「空中ディスプレイ用リフレクター」が採用されています。』
空中に、鮮明な映像を再表示させることができる「空中ディスプレイ」技術
同社が開発した「空中ディスプレイ」は、「再帰反射方式」を採用している。①ディスプレイなど光源から出た光が半透明の鏡(ビームスプリッター)に向かう②ビームスプリッターで反射した光は再帰反射シートであるリフレクターに向かう③リフレクターはビームスプリッターからきた光を再帰反射させる。④ビームスプリッターを透過した光は、空中に集まる、これにより空中に画像として浮かび上がる仕組みだ。開発したリフレクターの素材には、プラスチックの一種であるポリカーボネート樹脂が主に使われている。同社は、道路標識や屋外看板などに使用され、高い反射性を備えた「再帰反射シート」事業を展開しており、その技術が応用されている。CEATECでは、空中に、鮮明な映像を再表示させることができる「空中ディスプレイ」の技術をデモンストレーションする。空中に浮かび上がったボタンで操作することができるクレーンゲームや、今年中の量産化を予定している、現行品「RF-AC」よりさらに画像の鮮明度が高い、空中ディスプレイ用リフレクター「RF-Ax」を搭載したデモ機、リフレクターの場所と空中像の出る位置がわかるデモ機(原理解説ボックス)等を展示し、同社の最新技術をアピールする。日本カーバイド工業ブースで新しい可能性に出会うことができそうだ。
出展者情報
「空中ディスプレイ用リフレクター」を紹介しています