SUPER SENSINGという考え方
CEATEC JAPAN 2015に初出展となるSuper Sensing Labの東京大学特任教授でもある中川聡氏に、今回の展示「SUPER SENSING」について、その考え方と展開について伺った。
「スーパーセンシングとは、まずセンシングをデザインするという考え方。デザインメソッドとしとして、センシングを段階的にとらえることで、組み立て直そうというものである。もっと簡単に言えば、人間の持っている感覚を拡張しようということ。拡張することにセンサを使うということである。今まで気がつかなかったところまで精緻な情報を得ることで、新しい価値を見い出すことができる。自分では気づかない脳が感じている快感などを拡張する新しいセンシングともいえる。拡張することで人間の考え方や判断が変わってくる。ただし、判断するのは人間になるわけだから、人間がセンサをうまく取り込んで、最終的な判断をする必要がある。それには人間側の研究も必要である。どう結びつけていくかが重要だと思っている。これからスーパーセンシングの考えに則ったデザインとテクノロジーを研究するフォーラムを立ち上げ、将来的にはスーパーセンシングの研究所を立ち上げたいと考えている」
センサ技術の未来のストーリー
水を吸い上げるときに発生する気泡をセンシングすることで植物が乾いていることがわかるという
中川氏が最も強く感じているのは、日本はすでに高度なセンサ技術を多数保有しているにもかかわらず、未来のストーリーを書いてこなかったということ。CEATEC JAPAN 2015では、息を吹きかけると反応するモジュールや体温を感じて光るモジュール、植物との対話をテーマにしたセンシングシステムの提案、眼鏡の中に組み込んだセンサが気持ちや状態を導きだす意外な情報等に焦点を当てたセンシングとデザインを結びつけた展示を行い、スーパーセンシングの考え方や世界を感じてもらいたいという。
- ブース番号
- ホール3 3N28
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