スタンレー株式会社はCEATEC JAPAN 2015で、ブレーキランプやターンランプで路面を照らし、ドライバーの意志を周囲に伝える「路面照射信号灯」のデモンストレーションを行った。
「もっとスタンレーに、できることはないのか?」
車両の信号灯はドライバーの意志を周囲に伝える重要保安部品。そうした部品に「もっと何か意味のある仕事をさせることはできないか?」との考えからこのシステムが試作された。
「3年ほど前に一度社内でアイデアは出たのですが、検討のみで具体的な動きは始まっていませんでした。しかし今回のCAETEC JAPAN 2015を機に、具体的な展示をやってみようということになり、このような形で実現しました」(スタンレー電気株式会社技術設計センター人間工学課 川野辺祥子氏)
多くの人の目に触れるようにすることで、課題も多く浮上する。「照射の形状はこれでよいのか?」「点滅間隔は?」「明るさは適切か?」「晴雨・昼夜で照度を変えるのか――。」
あるいは「複数車両の表示が重なる、たとえば渋滞時はどうなのか?」「実現するとしたら、どうやって標準化するのか?」。
解決しなければならない課題は山のようにある。
とはいえ官公庁や完成車メーカー、あるいは道路の信号システムに関わる企業からではなく、自動車の照明部品を扱うメーカーからの提案であるという点は、忘れてはならないポイントだ。
ドライバーの“意志”を周囲に伝えるシステムとして実用化されるのはまだ先のことだとしても、「もっとスタンレーに、できることはないのか?」という企業としての前向きな“志”は、確実に周囲に伝わっている。
「緊急制動表示灯」「バックランプ」「ターンランプ」のそれぞれについて、自動車の次のアクションを周囲に伝え、交通安全に貢献するシステムを提案
「緊急制動表示灯」の例。通常のブレーキランプとしての機能を損なうことなく、さらに路面にこのサインを照射・点滅させて注意を促す
- ブース番号
- ホール5 5K46
- 関連リンク
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出展者情報はこちら
スタンレー電気株式会社 : https://www.stanley.co.jp/