村田製作所がCEATEC JAPAN 2015で、無線通信モジュール内蔵ベッドセンサーに関する展示を行った。会場にはモジュールの実物が出展され、それを椅子に取り付けてのデモが行われている。
非接触で心弾動や呼吸数などを検出
これは離床検知や睡眠状態を把握するための、システムメーカー向けに開発された技術となる。一般に心弾動と呼ばれるハートレートが体からベッドへ、さらにはベッドのフレームへと伝わったものを加速度センサーで計測。なお、この時に伝わる振動は非常に微細なものとなるので、計測は対象が寝ている状態を前提にしているとのこと。たとえば、手を動かすだけでも、振幅が変わってしまうため、正確な計測ができなくなるようだ。
同社ではセンサーで収集した情報を、病院患者や被介護者の離床判断に役立てたいと考えているようだ。長期的なモニタリングをする場合、ウェアラブルなセンサーではどうしても違和感や不快感を覚えてしまう。しかし、非接触であればセンサーの存在を意識させることなく、対象の状態を監視することができる。
さらに、同社では独自のアルゴリズムにより、心弾動から呼吸数や血流数などをモニタリングする機能も併せて提供するという。これは読み込んだ出力波形を演算することで、相対的に生体情報を算出するというもの。実際に活用するとなると医療機器の分野になるが、一つのセンサーで複数の情報を把握できるとなれば、さまざまな利用価値がありそうだ。
村田製作所では今後の展開として、介護システムや医療用ベッドを開発するメーカーへのセンサー提供を検討しているとのこと。加速度センサーなどを搭載したチップ単体のほか、無線モジュールと組み合わせたパッケージでの販売にも対応するという。
- ブース番号
- ホール6 6K129
- 関連リンク
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株式会社村田製作所 : www.murata.com/ja-jp