CEATEC JAPAN 2015

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三菱電機が世界初のRGBレーザーバックライト技術採用テレビを参考出展。
4K8K放送の広色域な映像を忠実に再現

カテゴリー : ライフ&ソサエティ ステージ

三菱電機はCEATEC JAPAN 2015のブースで、同社のRGBレーザーバックライト技術に関する技術展示を行った。

補正なしで美しい映像を再現

RGBレーザーバックライト技術に関する技術展示。右が同技術を採用したディスプレイ

この技術はNHK(日本放送協会)と共同研究しており、同研究所の依頼を受けて開発したもの。今年5月に開催された「NHK技研公開2015」でも参考出展され、多くの注目を集めた。

4K8K放送向けに策定された映像規格BT.2020では、従来よりも色域が広く取られている。しかし、これを忠実に表現しきれるディスプレイは、かつて存在しなかった。そこでNHKと三菱電機が共同開発するにあたり、採用したのがRGBレーザーバックライト技術。画面の左右両側に赤、緑、青の半導体レーザーを配置。それを、棒状の導光体によって線光源に変換。さらに、三色を順番に配置し、三波長のバランスを整えることで、白色の面光源を生み出している。

LEDは波長帯域に幅があるため、色純度が下がることが問題視されていた。一方、三菱電機では、以前から自社の液晶テレビで、バックライトに赤色の半導体レーザーを使用。今回の展示品はその技術を応用したものとなる。特に、緑色の半導体レーザーについては、高出力なものが最近開発されたばかりなので、液晶テレビのバックライトに転用した展示は同ディスプレイがおそらく初めてとのことだ。

CEATEC JAPAN 2015 の三菱電機のブース

ブースでは従来品との画質比較が行われていたが、見た目ですぐに分かるほど、RGBレーザーバックライトを採用したテレビは彩度の高い映像が表示されていた。なお、今回は映像信号を忠実に再現するため、あえて映像エンジンなどによる色の調整は行っていないとのこと。そうした補正をしなくても、美しい映像が観られるのが、BT.2020の世界だと改めて実感できる。

なお、半導体レーザーは高価な技術のため、民生への技術転用にはまだまだ時間がかかるようだ。まずは、来年行われる4K8Kの試験放送に向けて、映像制作会社向けに製品を提供していく計画だという。

ブース番号
3L113
関連リンク
Exhibit Information

三菱電機 : http://www.mitsubishielectric.co.jp/

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