中国に本拠地を持つ液晶ディスプレーメーカーのBOEジャパンが、CEATEC JAPAN 2015に出展。8K4Kでは世界最大級(同社発表)となる110インチディスプレイなど、同社の製品や技術に関する参考出展を行った。
パブリックビューイングなどでの利用を想定
会場ではこのディスプレイの左右に、98インチの8K4Kディスプレイを縦に設置。同じ被写体を異なるアングルから表示するなどの演出で、より立体感や奥行きを感じる映像を作り出している。BOE ジャパンで部長を務める樋上英三氏によると、こうした映像演出はパブリックビューイングなどでの利用を想定しているとのことだ。
「弊社が採用しているADSパネルは視野角に優れるので、あらゆる角度から多人数で観るような用途にもマッチします。他にも、サイネージとしてイベントや美術館に設置するようなことも考えられるでしょう」
10Kに対応したディスプレイも参考出展
また、会場には10Kに対応したディスプレイも参考出展されていた。これは、8対6のディスプレイを、21対9まで引き延ばしたもの。会場ではディスプレイを縦に設置し、ブライダルのサイネージとしてデモを行っていた。この状態ではかなり縦長な表示となるので、花嫁の全身がスリムに表示される。また、表示されるコンテンツには動画もあったが、これは複数のカメラで撮影した映像をブレンディングしたものだということだ。
「高精細なサイネージというニーズでは、他にもコスメやアパレルなどでの利用をご提案させていただいております。動画はコンテンツの用意が困難なので、まずは店頭ディスプレイとして静止画を表示する形になるのではないでしょうか」
透過型ディスプレイのデモも注目を集める
その他、会場では透過型ディスプレイに関するデモも、多くの注目を集めていた。冷蔵庫の扉をディスプレイ化したという設定で、画面上にレシピやショッピングサイト、Skypeのテレビ電話画面などを表示。タッチ操作でメモを残すこともでき、冷蔵庫の中身を透かし見しながら、その日の献立を決めるというのも面白いだろう。透過率が8%と高く、会場では実際にディスプレイ越しに、中のボトル飲料をしっかり目視することができた。
なお、同社ではこのディスプレイをIoTという形で、自動販売機や店頭のショーウィンドウなど、様々なシチュエーションに組み込むことを検討しているという。病院などでは薬の保管棚に利用して、システムとリンクしながら在庫管理をするような用途も考えられているとのことだ。
- ブース番号
- ホール1 1L13
- 関連リンク
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BOE テクノロジー グループ : http://boe.co.jp