CEATEC JAPAN 2015

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本田技研工、外部給電用インバータ「POWER EXPORTER 9000」を参考出展

カテゴリー : ライフ&ソサエティ ステージ

水素自動車での利用を想定

同社は毎年、CEATEC JAPANで“車と暮らしがエネルギーで繋がる”をテーマに展示を行っている。
今回出展されたインバータは、年内の発売を予定している水素自動車での利用を想定したもの。接続することで車両が発電・蓄電した電力を、直流電流を交流へと変換し、AC100Vまたは200Vとして車外に出力する。
なお、本田技研工業ではすでに、同社のハイブリッドカー「アコード」向けに外部給電機を販売しており、今回のモデルはその第2弾となる。最大出力は90Aまで拡張。さらに、業界の標準規格に対応したことで、同社以外の電気自動車でも利用が可能となっている。

災害時の非常電源として活用

一般に電気自動車は家一軒を3日間動かす電力を備えるといわれている。しかし、水素自動車が備える電力はおよそ3倍となり、約7日間にわたって家の電力をまかなえる。

CEATEC JAPAN 2015の本田技研工業のブース

こうした大容量なエネルギーの使い道として、同社が提案するのが災害時の非常電源としての用途だ。濃縮水素を使う酸素濃縮装置(医療機器)が同時に48台まで稼働。3.11のような非常時には、現地に車で向かい、トランクから機器を取り出すだけで電源として機能する。
学校や公民館といった既設の設備を防災拠点として流用する場合にも、ソーラーパネルや蓄電器に頼る必要がなくなるだろう。専用に購入したディーゼル発電機が数年にわたって一度も稼働しないまま、壊れて役目を終えるといった無駄も防げる。

レジャーの分野でも活用

外部給電用インバータ「POWER EXPORTER 9000」

一方、B to Cの用途としては、キャンプやバーベキューなどでの利用を想定しているとのこと。最近ではアメリカを中心に“グランピング”と呼ばれる贅沢なキャンプが流行っているが、水素自動車と「POWER EXPORTER 9000」による電気容量があれば、エアコンやテレビなども問題なく稼働できそうだ。発電機のように排ガスを出したり、振動や騒音に悩まされる心配もない。

「POWER EXPORTER 9000」の背面。反対側にある車の給電口にプラグを接続、写真に写っているコンセント側から電力を出力する<

なお、同社では「POWER EXPORTER 9000」を年内に発売する予定とのこと。基本的には自動車と組み合わせての提供となるが、単体での販売も検討しているようだ。

ブース番号
ホール3 3N56
関連リンク

出展者情報はこちら

http://www.honda.co.jp/

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