CEATEC JAPAN 2015

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ロームが、業界初※1、次世代車載通信「CXPI」を実現する汎用トランシーバICを開発

カテゴリー : キーテクノロジーステージ

ワイヤーハーネスを削減し、燃費向上に貢献

ローム株式会社は、自動車のステアリングスイッチシステムやエアコンシステム、インパネシステムなどのボディ制御用途で、ECU(Electronic Control Unit)間の通信を行うCXPI※2トランシーバ(送受信機)IC「BD41000FJ-C」を開発した。

「BD41000FJ-C」は、社団法人自動車技術会※3(以下JSAE)が進める日本自動車技術会規格※3(以下JASO)の次世代車載通信規格CXPIに業界で初めて準拠するトランシーバICとなる。自動車のボディ制御用途にECU間で多重通信を行い、ワイヤーハーネスを削減、軽量化することで、自動車の燃費向上に貢献。また、低暗電流3μA(Typ.)、IEC61000-4-2 ±8kV対応も達成しており、低消費電力かつ高信頼のCXPI通信を実現する。

次世代車載通信規格CXPIは、高機能化・複雑化が進むHMI(Human Machine Interface)領域での車載多重通信を実現し、ワイヤーハーネスを削減するための規格として策定されたものであり、JSAEは日本発の車載通信規格として、CXPIの国際標準化に努めている。ロームは、パワー系最先端のBiCDMOSプロセスと、得意とするアナログ設計技術を駆使してLINトランシーバICを製品化していたが、2012年に半導体メーカーとして次世代車載通信規格CXPIの標準化団体に参画し、今回、業界に先駆けてCXPIトランシーバICを開発した。2016年2月よりサンプル出荷を開始し、2016年5月より月産20万個の体制で量産を開始する予定。
「BD41000FJ-C」は、CEATEC JAPAN 2015のロームブースで展示する予定である。

※1 2015年9月24日現在 ローム調べ

※2 CXPI(Clock Extension Peripheral Interface)
JSAEが策定した次世代車載通信規格。日本発の車載通信規格として国際標準化が進められている。これまでボディ制御用途でECU間の通信に使用されていたLIN と比較して通信応答性と信頼性に優れるため、LINでは実現が困難だったHMI領域でも多重通信を実現できる。

※3 社団法人自動車技術会(JSAE / Society of Automotive Engineers of Japan, Inc.)、日本自動車技術会規格(JASO / Japanese Automotive Standards Organization)
JSAEは、1947年に設立された社団法人。自動車に関わる科学技術の進歩発達を図り、学術文化の振興や産業経済の発展、国民生活の向上に寄与することを目的としている。現在では40,000名を超える会員が所属する国内有数の学術団体となっている。
JASOは、JSAEが制定する工業規格。オートバイを含めた自動車に関わる技術進歩や安全性の確保、ならびに生産の効率化に寄与することを目的としている。

ブース番号
ホール5 5K20
関連リンク
ローム(株)
出展者情報はこちら

ローム株式会社:http://www.rohm.co.jp

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