ロームグループのラピスセミコンダクタが提供する、誰でも簡単に電子工作やIoTのプロトタイプが作れるマイコンボード・周辺モジュール・開発環境などを含めたリファレンスデザインシリーズ「Lazurite(ラズライト)」から、電池駆動の電子工作に最適なマイコンボード 「Lazurite Basic(ラズライトベーシック)」と、920MHz帯無線通信モジュールを同梱した「Lazurite Sub-GHz(ラズライトサブギガヘルツ)」、2つの製品を紹介する。
16bitローパワーマイコンを搭載した、マイコンボード「Lazurite Basic(ラズライトベーシック)」
Lazurite Basicは、低消費電力で好評のラピスセミコンダクタの16bitローパワーマイコン「ML620Q504」を搭載したArduino※互換のマイコンボードである。消費電力をArduinoより90%(待機時)削減し、電池駆動の電子工作で今まで実現できなかった長時間駆動を可能にした。また、電子工作の分野で全世界に広く活用されているArduinoとハードウェア、ソフトウェア共に高い互換性を持っており、Arduino Uno※用に設計された拡張ボード(シールド)を接続することができるため、ソフトウェアプログラムも簡単にArduino から移植することが可能だ。
※ Arduino、Arduino Uno:
Arduinoは、AVRマイコン(ATMEL社がリリースしているマイクロコントローラ)とI/Oポートを有する基板、ソフトウェア開発環境から構成されるオープンソースのプラットフォーム。Arduino Uno はArduinoシリーズの中でも最も人気のあるマイコンボート。
920MHz帯無線通信モジュールを同梱した「Lazurite Sub-GHz(ラズライトサブギガヘルツ)」
Lazurite Sub-GHzは、Lazurite Basicに920MHz帯無線通信モジュールを同梱したパッケージ製品である。低消費電力を備えたLazurite Basicにローム製無線通信モジュール「BP3596A」を組み合わせたことで、920MHz帯無線通信によるデータの送受信が容易に行えるため、各種センサとの連携で簡単にIoTのプロトタイプが実現できるという。
920MHz帯は、BluetoothやWi-Fiで使用されている2.4GHz帯と比べて低消費電力でありながら電波到達距離が長く、回折性も高いため、IoTを目指した通信対応が進む工業や農業での使用が期待されている。また、無償で提供しているLazuriteシリーズの開発環境Lazurite IDE(アイディーイー)にはIEEE802.15.4eに対応したドライバとサンプルソフトも含まれているため、専門知識がなくてもデータの送受信を行うことができる。
誰もが電子工作を楽しめる活動を支援
Lazuriteシリーズの各種ドキュメント、回路図、基板レイアウトは、オープンソースとして同社のWebサイトに公開されており、ソフトウェアもGNU一般公衆利用許諾契約書(GPL)に準じてリリースされ、無償で使用、複製、頒布することができる。今後は、Lazuriteシリーズの製品ラインアップを拡充するとともに、セミナーやワークショップを開催して初心者が電子工作を楽しめる活動を支援していくという。
CEATEC JAPAN 2015のロームブースでは、Lazurite Basic 、Lazurite Sub-GHzを組み込んだデモ機による実演を予定している。
- ブース番号
- ホール5 5K20
- 関連リンク
- ローム(株)
出展者情報はこちらローム株式会社:http://www.rohm.co.jp
ラピスセミコンダクタ株式会社:http://www.lapis-semi.com/jp/
Lazurite 特設サイト:http://www.lapis-semi.com/lazurite-jp/product/basic.html