CEATEC JAPAN 2014

シーテックジャパン 2014 10.7(火)- 10.11(土)幕張メッセ

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Vol.090

TDK、ワイヤレス給電の超小型ユニットを参考出展

カテゴリー : キーテクノロジー ステージ

モバイル製品向けに薄型化や小型化を追求

超小型の送電および受電コイルユニット。ボタン電池大のユニットを接近させると給電が行われる。

TDKはモバイル製品向けの非接触給電ソリューションに関する展示を行った。

TDKではモバイル製品の中でも、特にウェアラブルなアイテムに注目。防水のためのコネクターキャップを不要とし、汗で接続端子を錆びさせないためには、非接触充電が不可欠な技術だと考えている。また、ボタン電池を誤って子どもやペットが飲み込まないよう、今後はヘルスケア製品でも採用を進めていきたいとのことだ。

その上で今回参考出展されたのが、ボタン電池大の受電および送電コイルユニットだ。コイル、磁性体、制御ICをすべて内臓しており、より小型化が求められるようなウェアラブルデバイスにも内臓が可能。現状では0.5W程度の出力を想定しているが、仕様についてはメーカーの要求に応じて、すりあわせを行っていく予定とのことだ。

シート型のユニットもNFCレシーバー内臓など、様々なタイプが参考出展されていた。

その他、従来のシート型ユニットについても、さらなる改良が進められている。昨年の展示では厚さ0.48mmで5W出力だったユニットは今年、厚さ0.41mmで10Wの出力を達成。この進歩にはTDKが得意とする磁性材料の改良が活かされているが、それに合わせてコイルの裏側に発生する磁束を抑制する技術も貢献している。これにより受電コイルと送電コイルの間に発生する磁束が強化され、一方では外側に漏れる磁束が抑えられるため、ノイズの発生や周辺に配置された金属部品の発熱などを防げるという。

なお、受信コイルユニットについては、端末の容積などに合わせたカスタム受注が多く、標準品では対応できないケースが極めて多いとのこと。また、発電されなかったエネルギーは熱に転化されるため、発電効率の向上も求められる。現在、一般に利用されているワイヤレス給電規格「Qi」では78%程度の発電効率を達成しているが、効率を上げるには磁性材の厚みが必要になるため、そのバランスが重要となるようだ。

TDK株式会社
ブース番号 5K111
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関連リンク
TDK株式会社
http://www.tdk.co.jp/index2.htm
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