電源不要で人の手を必要としない監視
出展された小型振動発電デバイスは約2センチ角と非常にコンパクト。
オムロンは小型振動発電デバイスを利用したソリューションの参考出展しており、CEATEC AWARD 2014のグリーンイノベーション部門で準グランプリを受賞した。
既存の小型振動発電デバイスの利用例として、センサーや無線通信モジュールを内蔵したユニットを参考出展したもの。常時振動しているような工場のモーターやポンプでの利用を想定しており、加速度センサーと温度センサーの2つを内蔵した。故障に伴う熱や振動の変化をキャッチして、ホストコンピューターなどから状況を把握できる。
発電デバイスのソリューションとして、センシングユニットとモバイルバッテリーが参考出展された。
なお、発電デバイスでは静電誘導の原理が利用された。デバイス内には2枚の電極が水平に配置されており、そのうちの片方が振動によって並行移動する構造になっている。片側の電極には静電気を蓄えるエレクトレット材料がパターニングされており、それが金属の電極と重なったときに電荷が発生。配線に電流が流れるという仕組みだ。
また、センサーを内蔵したユニットとは別に、オムロンでは発電デバイスを内蔵したモバイルバッテリーも参考出展している。こちらは内部にAC/DCコンバーターを搭載し、microUSB端子から直流5Vの給電を行う。
オムロンは以前から小旗振動発電デバイスを出展してきたが、今回の展示はその使用例がわかりやすい形で紹介された。その反響は大きく、現時点でも自動車の車載センサーへの転用や、ウェアラブルデバイスでの利用を検討する声が挙がっているという。ただし、現時点では人が歩く振動を電力に変えることは不可能とのこと。発電可能な振動は周波数で10Hzから100Hzにあたるものだが、人の歩く振動は2Hzから4Hz程度。ただ、今後はこのような振動でも発電できるように、発電機の改良を行っていくとのことだ。
オムロン株式会社
ブース番号 | 3L116 |
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