社内公募を実施
行き交う来場者が展示の機器に見入り、笑みを浮かべながら説明員に話しかける。「復活? いいねぇ!」
パナソニック株式会社の「Technics」のブースでは、こんなシーンが幾度も繰り返された。ブランド復活のキーパーソン・井谷哲也氏(パナソニック株式会社アプライアンス社 ホームエンターテイメント事業部オーディオビジネスユニット オーディオ商品技術グループ 主幹技師)はこう語る。
「9月にベルリンのIFAでブランド復活をアナウンスしましたが、我々が思っていた以上に高いブランドイメージが残っていて、ほとんど熱狂と言っていいような歓迎ぶりでした。『おかえりテクニクス。よくぞ(アメリカではなく)欧州でそれを発表してくれた!』と。その分、我々の緊張感も高まりました。」
その歓迎ムードが、CEATEC JAPANの会場でも続いている。
井谷氏らのグループは2年ほど前から高級オーディオ復活の地ならしを始め、1年前に社内公募を実施。「グループのあちこちに散らばっていた、オーディオに誇りを持つメンバー」(井谷氏)が集結した。今年春には社長決済で「Technics」ブランドの復活が決まり、メンバーの意気も上がったという。
新たな層の開拓をめざす今後に期待
ブランド復活のキーパーソン・井谷哲也氏(パナソニック株式会社アプライアンス社 ホームエンターテイメント事業部オーディオビジネスユニット オーディオ商品技術グループ 主幹技師)
「価値あるブランドをより高めていくために、商品としての出口をどう見せていくか、これからの課題です。『いいなぁ、でも高いね』ではなく、『高いなぁ、でもいいね』と思ってもらえるようなものを提供していかなくてはいけない。非常に士気が高く、オーディオに思い入れを持つメンバーが集まっていますし、理事の小川(エンジニア出身でプロのジャズピアニストでもある小川理子理事)も、オーディオ事業は天職だと言っています。そうした多士済々の才能をブランドの価値に転換していけるようつとめます。」(前出・井谷氏)
往年のオーディオファンだけでなく、新たな層の開拓をめざすTechicsブランドの今後に期待したい。
パナソニック株式会社
ブース番号 | 1L01 |
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