報道資料
2017年9月29日
OKI、ネットワーク型「ゼロエナジー超音波水位計」を販売開始
~ 外部電源・配線不要で工事費を大幅に削減(当社比1/5以下)、
一体型水位計により河川水位・市街地冠水などの状態をリアルタイムに計測 ~
OKIグループの水中音響、電波応用、計測機器などの開発から販売までを行っている静岡OKI(社長:嶋田 宏、本社:静岡県沼津市)は、河川や市街地の水位状況を常時計測するネットワーク型「ゼロエナジー超音波水位計(以下、ゼロエナジー水位計)」を開発し本日より販売開始します。配線条件を考慮することなく安価な工事費で「ゼロエナジー水位計」を設置することにより、河川や市街地のアンダーパスなど、あらゆる場所でリアルタイムの水位状況エリア監視が可能となります。これにより、管理者は水位異常となった当該地区の住民に対し、早期の避難誘導活動に活かすことが可能です。
近年、「観測史上最大」、「50年に一度」などと形容される大規模で突発的、局地的な豪雨が増加しています。このような異常な気象が続いている状況下では、従来の想定を超えた危険な災害がどこででも発生する可能性があり、特に水位計の設置率が低い中小河川の増水などによる市街地の冠水被害が増えています。このような箇所のすべてを土木建築による対策だけで防止することは困難であり、最近では土木建築による対策だけではなく、住民の安全や財産被害を軽減することを優先した減災の視点からの対策も重視されています。そのため減災対策として正確な情報をタイムリーに計測・把握し、より早い判断・行動を促す監視システムの必要性が高まっています。
OKIと静岡OKIは、このような社会的課題に着目し、静岡OKIが低コストで容易に設置・情報収集を行うことが可能なセンサーとして、河川監視で多数実績のある高精度な「超音波式水位計」をベースに920MHz帯マルチホップ無線「Smarthop®」と太陽電池を組み合わせ、小型・軽量・一体型の「ゼロエナジー水位計」を開発しました。本装置は無線方式と太陽電池の採用により、電源工事ならびにネットワークに接続するためのゲートウェイ間の配線工事を不要としたため、従来品に比べて工事費用を大幅に削減(当社比1/5以下)することができます。
OKIは、静岡OKIで開発された「ゼロエナジー水位計」とOKIの「SmartHop SR無線モジュール」が搭載された「IoT-GW」を連携させ、ポイント監視からエリア監視へ、複数拠点の水位状況の把握が可能な「河川監視システム」の商品化を行い、水位情報の収集、公開を検討している地方自治体などに対し、積極的に販売していく予定です。クラウドサービスでの展開も検討しています。
なお、本装置は、10月3日から6日まで幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される「CEATEC JAPAN2017」のOKIブース(ホール1【社会・街エリア】小間番号:C004)に出展します。