M2M 関連システム・サービス、M2M デバイス関連
その他 CPS / IoT を支えるテクノロジ・ソフトウェア関連
測位システム、福祉情報システム
IoT時代に寄与する人材育成、教育と研究を通じた社会貢献を目標に進めている学科の取り組みの一部を紹介します。
通信機能に加え、内蔵する多様なセンサ群、高い処理能力というスマートフォンが持つ潜在能力や格段の高性能となったマイコンの可能性を活かした新たな技術、システムを提案し、それらを具現化、実証することを目標にしている下記のテーマを紹介、展示、実演します。
(1)音を用いた情報伝送機能を具備する高精度屋内測位システム
(2)光学カメラを用いた特徴量と識別器を統合した手話認識システム
上記(1)は、例年展示してきた音を用いた測位システムにおける音にセンサ情報を透かしとして埋め込んで送信、受信する機能を追加したものです。一方、(2)は従来は一つの識別手法で認識結果を求めていたものに対して、6種類の識別器からの結果を統合して、実用性の高い認識率を得る手話認識手法を提案します。
展示デモは10月5日と6日の2日間です。
音を用いた情報伝送機能を具備する高精度屋内測位システム
■研究開発の背景と経緯
屋内での測位要求は、屋外のそれに比べて高い場合も多いと思われる。例えば、工場内の搬送車両の走行制御、倉庫内でのドローンの飛行制御や視覚障碍者の方への商品棚へのナビゲーションなどへの応用を考慮すると、数十cm程度の測位精度が求められると考えられる。我々は高精度な屋内測位システムを実現するための方法として、スマートフォンから発出する非可聴音の到達時間を用いた測位システムを開発し、複数のスマートフォン音源に対して同時に、数cm程度の測位誤差に抑えられることを実現してきた(CEATEC2016展示)。
本展示では、位置情報に加えて、センサデータなどの情報も合わせて送信できる機能を具備した測位システムを展示、実演する。本機能の追加により、より多様なサービスへの展開が可能と思われる。
■展示システムの特徴
・無線LANなどの電波を用いた測位では困難な高い測位精度(誤差数cm程度)を実現可能
・音源として広く普及しているスマートフォンの利用が可能。小型のスピーカの利用も可能で、ユーザに応じた音源の選択が可能
・ユーザ(音源)識別方法として、M系列符号によるスペクトル拡散技術を用いている。したがって、収容ユーザの増加要求に対しても、系列符号の追加のみで容易に対応可能
・スペクトル拡散の前にセンサデータなどの情報を用いて一次変調することにより、音に情報を埋め込むことが可能。位置情報と同時にセンサ情報を同一システムで得ることが可能
光学カメラを用いた特徴量と識別器を統合した手話認識システム
■背景と経緯
我々は場所の制約を受けることなく、手話翻訳サービスを提供できるシステムの実現を最終目標に設定している。そのため、スマートフォン内蔵のカメラとその高い処理能力を用いた方法の研究開発に取り組んでいる。昨年のCEATEC2016では、カメラ画像による手指の形と手首の動きから10個の手話単語への手話認識を提案、実演した。
本展示では、単語数を25に増やすとともに認識のための必要となる画像情報から得られる特徴量を6種に拡張し、そして6つの識別器からなる認識手法を提案する。当面は、手話自動翻訳の前段階として、手話学習ツールSmartDeaf(http://www.smartdeaf.com/:株式会社ケイ・シー・シー)で学んだ手話動作の復習ツールとしての利用を目標に検討している。
■展示システムの特徴
・光学カメラ(スマートフォン内蔵)と安価で所持性の高いカラー手袋による構成であり、将来的には場所やその他の制約のないサービスを提供可能
・カラー手袋の色検出結果から多様な特徴量を構成することにより、高い認識率が期待可能
・各種識別手法を組み合わせることにより、それぞれの特長を活かした、より高精度な手話認識精度の確保が可能
・手話学習における復習ツールとしても利用可能で、手話学習者への寄与も視野
〒243-0292 厚木市下荻野1030
神奈川工科大学 情報工学科
田中 博
046-291-3203
046-242-8490
h_tanaka@ic.kanagawa-it.ac.jp
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出展研究室のホームページ
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成果のデモビデオが視聴できます。
手話学習者向けスマートデバイス動画辞典のサイトです(株式会社ケイ・シー・シー殿が運営しています)。