2014年のCEATEC JAPANで披露されたオムロン株式会社の卓球ロボットは、「米国メディアパネル・イノベーションアワード 」のグランプリを受賞した。そして今年、オムロンは人に言われた通りのことをするだけのロボットから、人の状態を捉えて、その人に合った行動や価値を提供してくれるロボットの開発をめざして「ラリー継続卓球ロボット」の研究に取り組んでいる。
今年の卓球ロボットのコンセプトは“融和”
昨年の卓球ロボットは、コア技術の「センシング&コントロール+Think」で機械が人の目的に合わせる“共働”をコンセプトに開発された。それが1年たち、より創造的な活動を行える人と機械の“融和”へと進化をした。
ここでの融和とは、「機械がひとの意図を理解しひとの行動を(パワー、タイミング、情報などで)アシストする「能力補助」機能から、機械が人の感情を察して“やる気”や“安心感”を高めるといった「能力向上」機能へと高めていくイメージを指している。
2つの進化を遂げた2015年版卓球ロボット
進化の1つは、高度な状態予測。
オムロン独自の最新軌道予測アルゴリズムにより、ラリー中のボールの軌道を高精度予測。極めて正確な返球を実現した。
もう1つは、人の行動をアシストする人と機械のインタラクション。
プレーヤーがスイングした直後、ロボットからの返球到達位置が卓球台に表示され、プレーヤーの次の返球アクションをアシストする。
このアシスト表示により、これまでプレーヤーが返球しづらかった球も打ち返せるようになり、ラリーが続くワクワク感や、「できる!」といった達成感が体感でき、プレーヤーの上達にもつながっていく。
2014年「共働」、2015年「融和」…。卓球ロボットのNEXTは、どこへと向かうのか? これからも期待をしたい。
- ブース番号
- ホール3 3L115
- 関連リンク
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オムロン株式会社 : http://www.omron.co.jp/