アメリカ大使館商務部は米国の最新情報、今後の展開などを展示ブース『U.S.A.Showcase』で紹介。また、IoTの進化によるサイバーセキュリティーについての講演を行った。
10月6日に行われた 斉藤ウィリアム浩幸氏のサイバーセキュリティーとクラウドサービスの特別講演の様子
セキュリティーの進化がインターネットの進化につながる
斉藤ウィリアム浩幸氏の講演では、IoTやクラウド、FinTechといった新たなテクノロジーから生み出されるビジネスチャンスやICTの発達、さらに政府、企業、個人への新たな脅威とリスクマネージメントを紹介。
実はアメリカでは、オンラインバンキングといった、オンラインを使っての行動に対し、ユーザーの信用度が落ちてきている。また、日本ではサイバーセキュリティーの仕組みが分かっていないためにICTが信用できず生産性が低いことが挙げられている中、ネットワークの仕組みから始まり、3つのM(Market・Mother Nature・Moore’s Law)の課題について講演した。
セキュリティーが進化しなければIoTの活用は進化しない
クラウド、ビッグデータ、IoT、ビットコイン、ブロックチェーン、人工知能は、セキュリティーがあってこそできるものである。
一方、世の中には、ABCD4つの脅威が世界に存在するという。
Atomic Biological Chemical Digital
ABCはこれまで存在する脅威で、Dはインターネット普及に伴うサイバー兵器。相手が誰だか分からないが、サイバーを通じて物理的に物を破壊することは、リアルな世界に変わっているために、プライバシー、暗号、認証、だけでなく、今までとは違う対策が必要となるが、サイバーセキュリティーはこれからの社会でやらなくてはならない。
また、日本の課題として考えなくてはならないのは、高齢化社会に対するセキュリティーである、と斉藤ウィリアム浩幸氏は強く語った。
斉藤ウィリアム浩幸 氏
1971年カリフォルニア生まれの日系二世。10代で商用ソフトウェアのプログラミングを始め、大学在学中にI/Oソフトウェアを設立。1988年に27歳で「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー」(アーンスト・アンド・ヤング、ナスダックおよびUSAトゥデイ主催)を受賞。暗号、生体認証、サイバーセキュリティーに関する第一人者でもある。BAPIという生体認証システム技術を開発し、マイクロソフト社を含む160社以上の」企業とライセンス契約を結ぶ。BAPIは事実上の世界標準規格となり、2004年に自社をマイクロソフト社に売却。現在、講演活動をはじめ、出版物やテレビなどのメディアを通じて情報発信している。2012年には、総理大臣直属の国家戦略会議で委員につき、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(NAIIC)では、ITなどのインフラ設備構築で手腕を発揮した。また2013年12月より、内閣府本府参与に任命されている。
- 展示エリア
- 特別企画
- 小間番号
- 5P66-2
- 関連リンク
-
アメリカ合衆国大使館商務部
http://www.buyusa.gov/japan/ - 出展者情報
-
アメリカ合衆国大使館商務部
http://www.ceatec.com/ja/exhibitors/detail.html?id=7149