2020年 東京オリンピック・パラリンピックのテーマの一つとなっている「復興」に合わせて、オリンピック・パラリンピック等経済界協議会と連携し岩手県・福島県を始めとする東北地方から11社、熊本県を始めとする九州地方から5社が出展
「Toward & Beyond 2020 ‐次世代の日本のために‐」
政府・自治体・大会組織委員会等と連携して、東京2020大会に向けたムーブメント、その後に残るレガシーづくりを推進しているオリンピック・パラリンピック等経済界協議会は、「Toward & Beyond 2020 ‐次世代の日本のために‐」を活動スローガンとして、文化・ムーブメントや、科学技術・イノベーションといった様々な分野に関連する各種プログラムを実行している。
その中で、同協議会が取り組んでいる大きなテーマの一つとなっている「復興」プログラムの一環で、今回のCEATECJAPAN2016では、震災を受けた東北、熊本の優良企業と連携し、最先端技術を展示した。
水産業者をITでサポート
東北を代表して、アンデックス株式会社に聞いた。
宮城県の「震災復興のためのビッグデータ・オープンデータ利活用事業」の一環として、「水産×IT」の取り組みを行っているアンデックス株式会社は、海水の水温チェックを遠隔でリアルタイムに行う水産業向けシステムなどを提案している。
「これまで、経験と勘で行うことが多かった作業がITの活用により、正確なデータを確保できる。データを蓄積することで毎年の傾向が分かるので、水産物の質の安定も見込めると期待が高い。また、こういったシステムを提供することで、震災で大打撃を受けた岩手の漁業水産業の復興だけでなく、日本の安定した水産物の供給の手助けになるよう頑張っていきたい」と語った。
理想の見守りを求めて
熊本県から出展している株式会社ワイズリーディングからは、医療の現場を中心とした患者見守りシステムY’s Keeperを提案。院内に受信機を定点で設置することで、送信機を持った患者一人一人の位置を一括管理し、危険がある場合はアラームを表示。事故を未然に防ぐことが出来る。また、様々な用途で利用可能なSMART UWABAKIの商品化を目指している。これにY’s Keeper位置センサーを搭載すると送信機を外してしまう恐れのある患者にも活用が可能だ。
「熊本県内でも震災の被害の少なかった同社ですが、多くの企業が東京圏に集中している中で、こうした出展の機会をいただき、熊本の一企業がこれからの社会に役立つ一歩(商品の提供案)を踏み出すきっかけになったことはうれしいことです」と担当者は話していた。
言葉が力になる
産業、技術、政策をつなげていくことが、新しいCEATEC JAPANの使命になるという考えから、東北・熊本復興サポート展示ゾーンではオリンピック・パラリンピック等経済界協議会と連携し、被災を受けた東北及び、熊本から企業を招待した。
被災地は、地域によって震災の影響も様々で復興の進行具合も異なるため、一概に「(復興が進んで)よかったですね」とは言えない。「忘れないでいてくれることが大きな励みになる」「人が生活するベースの復興だけでなく、産業の復興を世界に発信していきたい」と、『つながる社会、共創する未来』というCEATEC JAPAN2016のテーマに沿って、それぞれの思いを込めて出展に臨んだ企業も多くあった。
- 展示エリア
- 特別企画エリア
- 小間番号
- 4P23
- 出展者情報
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オリンピック・パラリンピック等経済界協議会
-科学技術・イノベーションゾーン
http://www.ceatec.com/ja/exhibition/exhibition05_06.html