交通管制やITS、自動運転などに欠かせない情報のひとつにリアルタイムの道路状況がある。村田製作所は、独自のシステムで道路の交通量や路面状況などをセンシングする技術「トラフィックカウンタ」を展示していた。
TOFセンサーで車の速度や大きさを計測
交通量や道路状況は光学系のセンサー(TOFセンサー)を利用する。これによって、道路上の車の方向、大きさ、速度など多角的に測定する。国内の道路に設置している道路センサーは車の流れる間隔を測定して渋滞検知を行うものがほとんどだが、トラフィックカウンタは、これらの情報を上下線同時に測定している。カメラや環境センサーと組み合わせれば、凍結、雨量、積雪などの情報も収集できる。
各センサーは無線メッシュネットワークを構成しており、一部をゲートウェイとしてインターネット、モバイルネットワーク、広域ネットワークなどと接続可能になっている。メッシュネットワークの方式は村田製作所独自のものだ。
市場は国内より欧米・アジア
村田製作所は、2015年11月より、この方式での実証実験をタイで行っているという。会場にはログデータだが、9月から収集しているタイの実際の交通量のモニタリングデータが表示されていた。まだ性能評価の段階だが、現地政府や自治体とともに社会インフラとしての活用を広げたい考えだ。
日本国内は、警察庁の道路交通情報システムや国交省が推進しているITSスポットなど、一定のインフラができ上っているので、トラフィックカウンタは、アジアや欧米市場を見据えたものだという。タイでの実験のように交通インフラをこれから充実させたいアジア新興国や、コネクテッドカーやITSシステムで市場が先行している欧米での普及を考えている。
- 展示エリア
- CPS/IoT を支えるテクノロジ・ソフトウェア
- 小間番号
- 5C77
- 関連リンク
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CEATEC JAPAN 2016出展について
http://www.murata.com/ja-jp/about/newsroom/news/event/japan/2016/0912 - 出展者情報
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株式会社村田製作所
http://www.ceatec.com/ja/exhibitors/detail.html?id=6871