業務効率を向上させるため企業のIoTソリューション導入が進む一方で、小規模でのIoT運用を望む場合や中小企業などでは、開発費やランニングコストの負担増を懸念するケースも少なくない。有限会社インフォソケットは、月々のランニングコストがかからず(インターネット接続費用、スマートフォンのパケット代は別途必要)小規模でも活用できるIoTシステムを展開している。
1台から始められるIoT
「SmartRem IoT」はサーバーを作ることなく1台から始められる遠隔監視/遠隔操作システム。高性能温湿度センサと接続できる子機を使用して、倉庫や事務所、水槽などの気温、水温、湿度などをスマートフォンでモニタリングし遠隔操作ができる。異常があった場合はメールで通知する。Webカメラを2台接続できるためセキュリティ対策にも活用でき、幅広い用途に対応している。
これまでに導入された例ではデジタルサイネージでの活用があり、使用中に熱を持つ部品を設定温度によってファンを回し冷却する。また夜間や使用しない時間帯は、電源をオフにすれば省電力や、部品の消耗を軽減することにつながる。
Smart Rem IoTの展示。温湿度センサにより設定温度で冷却ファンが作動する。左のモニターにはWebカメラの映像が映し出されている
賃貸住宅にも最適、低コストセキュリティ
賃貸住宅でも簡単に取り付けられ、低コストでセキュリティを強化できるのが「Smart Rem iGuard」。一人暮らしの女性のセキュリティや独居老人の見守りを目的に開発され、今夏より発売された。
不在時の侵入者を検知するセンサは、両面テープで取り付けられ、ネジ止めや釘打ちが不要のため家に傷をつけることがない。そのため、賃貸住宅でも容易に取り付けられる。万が一のトラブルの際は、緊急通報ボタンを押せば家族や知人にメールで連絡が届く。センサ、ボタンいずれも電池レスでメンテナンスも不要だ。この電池レスセンサはローム株式会社が「CEATEC JAPAN 2016」に出展した「En Ocean」を応用したもの。
※ローム株式会社は、CEATEC JAPAN 2016で電池レスの無線方式「En Ocean」を使ったホームセキュリティやマシンモニタリングシステムを展示している。
http://www.ceatec.com/2016/news/ja-webmagazine/ja-092
介護施設での活用も見込まれるほか、今後は、この手軽なシステムを応用し、短期間だけ開催されるイベントで、会場セキュリティとして活用することも検討されている。
「Smart Rem IoT」「Smart Rem iGuard」はいずれもシステム使用料がなく、月々のランニングコストがかからないことも特長だ。(インターネット接続費用、スマートフォンのパケット代は別途必要)
右「Smart Rem iGuard」を構成するシステム。展示では小型のドアに電池レスマグネットセンサが取り付けられた。円形の電池レス押しボタン(右下)を使えばメールを送信できる。
どこからでも操作できる快適空間づくり
建売住宅向けには、スマートハウスを実現する「Smart Rem」が好評だ。
スマートフォンから、エアコン、床暖房、電子錠、照明などを遠隔操作するシステムで
温室度センサ、人感センサ、Webカメラなどと組み合わせて、防犯やお年寄り、ペットの見守りにも応用できる。
インフォソケットの事業展開については、大手メーカー関係者からも「うちではカバーできない小さな規模に対応できる小回りのきくシステム」と評価されている。
- 展示エリア
- 特別企画エリア(ベンチャー&ユニバーシティエリア)
- 小間番号
- 4P53-14A(展示は10月5日まで)
- 関連リンク
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有限会社インフォソケット
http://www.smartrem.jp - 出展者情報
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有限会社インフォソケット
http://www.ceatec.com/ja/exhibitors/detail.html?id=7285