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独自のスパッタリング技術で生んだ導電薄膜で世界進出めざす合同会社アドバンストスパッタ

カテゴリー : CPS/IoTを支えるテクノロジ・ソフトウェア

アドバンストスパッタは、独自に開発した対向ターゲット式スパッタナチュラトロン技術(ナチュラトロンスパッタ法)によって拡張性の高い導電薄膜の製造に成功した。

実際に薄膜を展示するアドバンストスパッタブース

100度以下の低温で成形できるので樹脂基盤にも対応する

この技術は高密度プラズマを真空チャンバーに拘束することにより、堆積膜への2次電子の衝撃によるダメージを抑制できる成膜技術だ。この技術の特徴は、従来困難とされていた低温・低ダメージで高品質な薄膜を生成できること。また、この技術によって粒子界面(原子サイズの大きさ)に空隙の少ない緻密な膜を形成できるようになった。

低温とは摂氏100度以下で、これにより高温に弱い樹脂やプラスチックといった材質の基盤にも成膜が可能になった。そして低ガス圧(10E-3Pa)の放電によるスパッタ粒子のエネルギーを高く保持することによって、緻密で均一な膜を連続生産できるという。「まさに原子レベルでしかデコボコがわからない」ほどの薄膜になるそうだ。

スマホから高速道路のETC機器まで幅広い用途が想定

この技術によって生み出された薄膜は、透明導電膜、電磁波シールド、薄膜ソーラーシートといった用途が考えられる。透明導電膜とは、タッチパネル向けの薄膜付きフィルムやガラスで、スマートフォンやタブレット、PCといったデジタル通信機器に多用される。導電率をメーカーの要望に応じて変化させることも可能だそうで、こういった点も特徴といえる。

また、電磁波シールドはデジタル機器から発せられるノイズを防止する膜。ノイズが入ると誤作動や雑音の原因になるので、デジタル機器の筐体の内側に貼って電波が漏れないようにする。高速道路のICにあるETCでも、ほかの車の電波を拾っては不具合の原因になるので、ここでの利用も想定されているそうだ。このほか太陽光発電に欠かせないシリコンに代わって、安価で提供できる薄膜ソーラーシートなどの製品化も進んでいる。世界進出も決して夢ではない、可能性を秘めた導電薄膜といえる。

ブースでは薄膜に電気が通ることを実演

スパッタナチュラトロン技術をパネルで説明

電子顕微鏡による写真で他社製品の粒子界面との違いも解説する

展示エリア
CPS/IoT を支えるテクノロジ・ソフトウェア
小間番号
5C24
関連リンク

合同会社アドバンストスパッタ
http://www.ad-sput.com/

出展者情報

合同会社アドバンストスパッタ
http://www.ceatec.com/ja/exhibitors/detail.html?id=7330

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