ローム株式会社は、超低消費電力で動作する電池レスの無線方式「EnOcean」を使った家庭内のセキュリティシステムや、工場の製造ラインで気温や水温などをモニタリングするシステムを展示している。
電池切れの心配なし! 発電しながら通信するセンサモジュール
さまざまな場所に配置されたセンサー類からの情報を集約する際、問題となるのは電源だ。給電設備の新設はハードルが高く、電池を使うにも寿命が心配になる。
「EnOcean」は独・シーメンス発のベンチャー企業が開発したエネルギーハーベスティング無線通信技術。これにより太陽電池やスイッチのクリック動作など、モジュール自身が産み出すわずかな電力を使って情報を無線で送信するモジュールが実現している。世界初の環境発電無線センサ技術として2014年7月に国際標準規格も成立しており、日本ではローム株式会社がアライアンスの中核企業に加わり普及推進に関わる。
同社が提供するEnOcean無線モジュールが1回のセンサデータ送信に必要とする電力は、約50μJ(マイクロジュール)。標準的なスマートフォンのバッテリー(11500mWh)を使えば、80億回以上のデータ送信が可能となるほどの低消費電力だ。
スイッチのクリック動作で発電する「呼び出しボタン」や、太陽電池だけで動作する「照度センサ」、人の着座やドアの開閉で発電しそれを伝えるセンサが電池不要で実現。既存設備にセキュリティシステムを後付けする際の、ハードルを大きく引き下げる技術と言える。
- 展示エリア
- CPS/IoT を支えるテクノロジ・ソフトウェア
- 小間番号
- 6C156
- 関連リンク
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ローム株式会社
http://www.rohm.co.jp/web/japan/EnOceanアライアンス
https://www.enocean-alliance.org/jp/home/ - 出展者情報
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ローム株式会社
http://www.ceatec.com/ja/exhibitors/detail.html?id=6887