安倍政権が国の成長戦略の一分野として注力しているのがMICE。いわゆるサミットに代表されるような会議や学会、展示会などの誘致だ。規模が大きなものでは多額の経済効果を生むため、その受け入れ態勢が現在急ピッチで整えられている。
主催者=参加者間のコミュニケーションを活性化
株式会社マジェンシーがCEATEC JAPAN 2016で出展していたソリューションも、そんなMICEを支援するものの一つだ。タブレットやスマホを通じて、主催者と来場者の間に新たなラインを構築。例えば、発表会や展示会などでよくあるアンケート調査を、スムーズに行うことができる。
CEATEC JAPAN 2016では開催にあたり出展者説明会を開いたが、そこでは参加者全員にiPadを配布。主催者が説明を行う裏側で、質問のやり取りがiPad上で行われた。結果はディスプレイに表示され、それを踏まえながらスムーズな進行が行われたが、裏側にあったのがマジェンシーのソリューションだ。メディア懇談会でも出展者が何を訴求したいか、メディアが何を求めているかがリストアップされ、そのマッチングにつなげている。
カンファレンスでは参加者同士のコミュニケーションも重要
代表取締役社長の古久保俊嗣氏によると、ヨーロッパではMICE電子化の取り組みが日本の5、6年先を行っているという。主催者側は来場者の意見を意欲的に集めることで、そこにある課題などを明確にしているようだ。
「発表が終わった後、展示内容を説明した後にアンケート用紙を渡しても、やはりやらされている感があるせいでしょうね、おざなりな回答が目立ちます。それよりも発表や展示の最中から質問や回答を受け付ける方が、参加者のストレスは少なくなるわけです」
MICEの電子化が活性化するのは、主催者と参加者のコミュニケーションだけではない。例えば、どのような参加者がいるかを写真付きのプロフィールでリスト化すれば、互いにコミュニケーションをとるきっかけになる。これは、企業の年次経営計画発表会などで、全国の社員を集めたときにも有効だ。ランダムに参加者をマッチングして、協力してミニゲームを実施させるような提案も行っているという。
その他、ブースではデジタルマジックショーや3Dプリンターによるノベルティ作成など、展示会で参加者の足を止めるためのソリューションも提案されていた。MICEを誘致するにしても、主催するにしても、それを継続させるには参加者全員の満足度が必要。マジェンシーの取り組みは、その一助となりそうだ。
- 展示エリア
- CPS/IoTを支えるテクノロジ、ソフトウェアエリア
- 小間番号
- 5C103
- 関連リンク
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株式会社マジェンシー
http://www.magency.me