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IoTを活用し、店頭への集客力UPへのきっかけになるソリューションを提供したい

カテゴリー : 特別企画エリア

2016年、CPS/IoT Exhibitionとして生まれ変わるCEATEC JAPAN。

今年の目玉企画のひとつ、「IoTタウン」では、市場創出を目指すさまざまなユーザ企業が集まり、新たなビ ジネスモデルにつながるアイデアやパートナーに出会う可能性を生み出します。 各社の叡智を結集し日本発の新たな “街のカタチ” を提案し世界に発信します。

CEATECニュースでは、このIoTタウンに出展する出展者に事前インタビューを行い、各社のIoTへの取り組みや出展の見どころをお伝えします。

今回のインタビューにお答えいただいたのは、

株式会社JTBプランニングネットワーク

営業企画部 次長
北野 英昭 様

です。

はじめに、JTBさんというと旅行代理店会社のイメージが強いですが、JTBプランニングネットワーク様のグループ内での立ち位置を教えていただけますか?

弊社自体は旅行業を営んでいるわけではなく、全国にあるJTB関連店舗に置かれているパンフレットやそれに付随したポスターや、Webコンテンツなどを制作している旅行商品の販促サポート企業になります。位置づけとしては「総合販促会社」となります。元々はパンフレットの制作がほとんどだったのですが、昨今、お客様がWeb等から旅行を検討・予約されるケースが増えているので、さまざまなアプローチで付加価値の創出・訴求をサポートしています。最近では(JTBプランニングネットワーク社)全体の4割程度がパンフレット制作以外での売上になってきています。

2012年10月5日に日本の旅行関連会社では先駆けてGoogleストリートビュー(旧:Googleおみせフォト)の認定パートナーとなり360°パノラマコンテンツの活用提案をしてきました。現在ではパンフレットに載っているQRコードから施設の360°パノラマを表示させることでパンフレット情報に付加価値をつける、といった取組を実践しています。

同じ主旨で、Retail店舗の付加価値を上げるために導入してもらったのが、空中ディスプレイ「AIプレート」で、それを店頭への集客力増強につなげています。

※参考:AIプレートの技術を提供しているアスカネット社インタビュー。
http://www.ceatec.com/examples/report/report01.html

最近はインターネットで旅行パックに予約するケースも増えていると思うのですが、店舗で販売される旅行商品はインターネットでの販売とはARPU*との違いがある、等の仮説/データがあって、店舗への集客を重視している、という面もあるのでしょうか?

*ARPUとは通信事業者の1契約あたりの売上をあらわす数値

より充実した旅行内容のコンサルを希望されるお客様が来店される傾向が強く、インターネットよりも店舗で購入されるお客様の方が、旅行単価が高いと推測しています。

店頭でお客様にコンサルをさせていただく際に、過去の履歴(≒これまで旅行した場所や宿泊施設等)を元に次のプランをご提案させていただくほうが満足度の高いものになりますので、それが出来るのが店舗の価値だと考えています。弊社(JTBプランニングネットワーク社)としては、それをお客様に伝えて、店舗へ集客していくのがミッションの一つとなります。そのためにIoT的な技術等を取り入れて、お客様がよりリアルに旅行をイメージしていただいて、旅行(の販売)に結びつく流れを作るための潤滑油になるのが理想です。

IoTというキーワードに関して、御社での認識や取り組みを教えていただけますか?

旅行に行くイメージが出来るもの、という点で言えば、観光地の動画等、Web上ではいろいろありますが、そういったものをデジタルサイネージ等の通常のディスプレイで流していても、中々お客様の注目を集めづらいというところがありますです。我々が提供している「空中ディスプレイ」だと、同じ動画でもお客様の注目を集めやすく、能動的にお客様が情報を求めてくれるので、そういうものが店頭にあると、店舗への集客来店誘致という面では効果的だと考えています。

ソースとしては同じだけど、見せ方が違うとその後(のコンサル)に繋がりやすいという面があるのですね。その他にメリットは有りますか?

その他には、店舗(の存在)を認知してもらうというメリットを生み出させると考えています。空中ディスプレイ自体は昨年から設置を始めていますが、空中ディスプレイを触っていたいただいたお客様へアンケートを取ってみると、4割ぐらいのお客様が「JTBという会社は知っているけど、JTBのお店がそこにあることを知らなかった」という結果だったのです。その4割のお客様は旅行関連の購入をする際にはインターネットで完結する傾向がある、ということも分かりました。このような(IoT)デバイスを置くことで、店舗のお客様になってもらえる可能性が高まる、というメリットも生み出せると考察しています。

それは我々が次の段階として目指している「スマート店舗」に繋がっていくと考えています。JTBグループ各社で同じ思いをしている企業と連携しながら「新しい店舗像とは何か?」を検討し始めています。お客様が効率的に旅行に申し込めたり、店舗に来やすくする仕組みづくりであったりという、ことなのですが、そのような進歩・進化をして、お客さまのメリットを高めていくことで、店自体の価値が保ち続けると考えています。それにはパンフレット等従来型の販促販売ツールのみでは厳しいので、「体験をしていただく」という観点から、IoTの技術を使って、何かしらの見せ方をしていくことが必要だろうと考えています。さらに(顧客の)データを解析していく仕組みづくりも不可欠だと感じております。

お客様が旅行に行こうか?と思った時に、「じゃあ◯◯駅前のJTBに相談に行くか」というポジショニングになることを目指す、というがマーケティング的な目的なわけですね。今までお話いただいた内容含め、そのような背景の中で、CEATECに出展しようと決められたのはどうしてでしょうか?

旅博等の展示会には出展してきた実績はありますが、CEATECは全く違う業界の方々が出展者・来場者ともにいらっしゃいますので、そういった方々の持っている技術・知識等を観光産業の中でも活かしていければいいな、という狙いがあります。

今回の出展で展示される予定のものは何でしょうか?

「空中ディスプレイ」となどのスマート旅行店舗を実現することを可能にするソリューションになりますが、一例として「なりきりスポット」を紹介します。
「なりきりスポット」は顔認証して、自分が観光地の中にいるような画を作り出すものです。

例えば、インバウンド向けのソリューションとして、観光スポットに置くことを想定していて、顔認証すると、自分が舞妓さんになった画が生成され、それを自分のスマホに取り込むことが出来るというものです。将来的には、そのような観光スポットでこのソリューションを使って行動履歴を分析し効率的な広告配信が出来れば、と考えています。

サービスの開発段階で苦労された点はありますか?

空中ディスプレイ「AIプレート」に関して言うと、初めて空中に映像を見たときは驚き、わくわくしましたが、実際は投影できる画面サイズが小さく更に視野角も狭いので、このサイズで何が出来るのか?ということに悩みました。現在はそのあたりが徐々に解消されてきている感じですね。最近は、以前よりも商談が前に進むことが多いです。

サービスへの反響としてはどのようなものがありましたか?

空中ディスプレイでは「自分達の顧客へ販売したい」という問い合わせや、「自分たちのコンテンツ(動画等)を見せるための手段として使いたい」という問い合わせもあり、企業それぞれの立場で問い合わせ内容は異なります。どちらのパターンでも、非常に興味を持って問い合わせ頂いている印象はあります。

CEATECでどのような方とコミュニケーションしたいと考えていらっしゃいますか?

疑似体験を提供しているので、まずは実際の観光地をイメージできるような仕組みを持っていらっしゃる方々ですね。次に「データ解析」という分野で、「どのように解析の元となるデータを収集していくか?」を解決できる仕組み(≒集めるための仕掛け)を持っている方々と逢いたいなと思って考えています。

最後に来場者へのメッセージ/出展の意気込みを聞かせていただけますか?

繰り返しになりますが、JTBの店舗で、IoT的な疑似体験を出来るような仕組みを導入することで、「店舗での(旅行の)疑似体験→購入」という流れを作っていきたいと考えています。この仕組を他の展示会等で展示していると、旅行業界ではこのサービスを紹介しているけど、別の業界でも活用できるよね?という声を頂くことが非常に多いです。CEATECはいろんな業界の方が来られますので、新たな取組をしているさまざまな業界の方々とコミュニケーション出来れば幸いです。

展示エリア
特別企画
小間番号
4P54
関連リンク
(株)JTBプランニングネットワーク 公式サイト
http://www.jtbplanet.com/

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