事務局プレスリリース

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報道資料

CEATEC AWARD 2016 各部門グランプリ・準グランプリ 決定

CEATEC AWARD 2016
各部門グランプリ・準グランプリ 決定

CEATEC JAPAN 実施協議会



10月4日(火)から7日(金)までの4日間、幕張メッセで開催中のCEATEC JAPAN 2016は、初日の10月4日、出展企業の出展製品から、『CEATEC AWARD 2016』の各部門グランプリ・準グランプリを決定しましたので発表します。

CEATEC AWARD 2016は、本年の開催テーマである『つながる社会、共創する未来』に基づいて4つの部門を設置。CPS/IoT市場の本格始動、市場創造に貢献することを目的に、各4部門のグランプリ、準グランプリと、審査員特別賞について、CEATEC AWARD 2016審査委員会による厳正な審査(1次・2次審査)を経て決定しました。

CEATEC AWARD 2016部門賞は、下記の4部門になります。

暮らしと家でつながるイノベーション部門エンターテインメント、ヘルスケア、エネルギーマネジメントなど個人のライフスタイルや家庭において、モノとコト・情報が つながることで豊かで楽しく快適な暮らしと家の創造に貢献する、イノベーション性あふれる製品、サービス、コンテンツと その技術、コンセプト等を対象とします。

街と社会でつながるイノベーション部門モビリティ、物流、商業、公共システム、エネルギーや街環境のマネジメント、新しいビジネススタイルなど、ネットワークの 高度な利活用により、課題を解決し安心・安全・快適で最適・高機能化された街と社会づくりに貢献する、イノベーション性に 富んだ製品、サービス、システムとその技術やコンセプト等を対象とします。

テクノロジ・ソフトウェアイノベーション部門CPS/IoTを実現し、新たな製品・技術開発や多様な産業分野のイノベーションを促す先端的要素技術、部品・デバイス 製品、素材、材料、ソフトウェアやテクノロジの開発コンセプト等を対象とします。

グリーンイノベーション部門CPS/IoTの実現を支え、環境負荷低減や省エネ(CO2削減・電力等エネルギーの低消費)などに資する技術を有するIT・ エレクトロニクス機器、ソフトウェア、ソリューションやコンセプト等を対象とします。

CEATEC AWARD 2016各部門グランプリ・準グランプリ
暮らしと家でつながるイノベーション部門
グランプリ三菱電機株式会社 (小間番号 2S75)
音声認識表示技術「しゃべり描きUI(ユーザーインターフェース)」

準グランプリパナソニック株式会社 (小間番号 1S24)
非接触肌センサーおよびメイクアップシート

レノボ・ジャパン株式会社(小間番号 2S92)
YOGA BOOK(ヨガ ブック)

街と社会でつながるイノベーション部門
グランプリ日本電気株式会社 (小間番号 1S25)
AI(人工知能)を活用し 未知のサイバー攻撃を対策する、自己学習型システム異常検知技術

準グランプリオムロン株式会社 (小間番号 3S94)
ドライバー運転集中度センシング技術

ジーエヌリサウンドジャパン株式会社 (小間番号 2H08)
スマート補聴器 リサウンド・リンクス2

テクノロジ・ソフトウェアイノベーション部門
グランプリ株式会社ソシオネクスト (小間番号 6C130)
8K HEVC リアルタイムビデオエンコーダ ソリューション
高度BS放送対応受信用LSI「SC1501A」
8K HEVC映像デコード処理LSI「SCH801A」
(以上3製品)

準グランプリエプソン販売株式会社 セイコーエプソン株式会社 (小間番号 3S95)
PrecisionCoreプリントチップ

株式会社村田製作所(小間番号5C77)
世界最小0201サイズの高周波インダクタ

グリーンイノベーション部門
グランプリローム株式会社 ラピスセミコンダクタ株式会社 (小間番号6C156)
農産物の生産性向上、防災対策に貢献。地中のリアルタイム測定が可能な「土壌環境センサ」

準グランプリパナソニック株式会社 (小間番号 1S24)
超低消費電力 IoT対応水素検知センサ

TDK株式会社 (小間番号5C113)
TMRセンサ

審査員特別賞
慶應義塾大学(ハプティクス研究センター/野崎研究室) (小間番号 4P53-42)
【世界初】高性能ハプティック義手の開発 ~力触覚移植技術による身体感覚補完~




各受賞製品の概要と選評は以下の通り。
【暮らしと家でつながるイノベーション部門】
■グランプリ
三菱電機株式会社 (小間番号 2S75)
音声認識表示技術「しゃべり描きUI(ユーザーインターフェース)」

○製品概要世界で初めての、話した言葉を指でなぞった軌跡に表示できる音声認識表示技術。「しゃべり描きUI」にお絵描きや多言語翻訳など様々な機能を組み合わせたコミュニケーションアプリ「しゃべり描きアプリ」は、手話や外国語ができなくても、聴覚障がい者や外国人との円滑で多様なコミュニケーションを実現する。また、指先から文字が湧き出るユーザーインターフェースは直感的な操作が可能で、ユーザーに楽しさを提供する。

○選評筆談を行うための有効な手段。今までにない新しい入力方法のUIの実現という点で種々の応用の展開や、有効性が期待される。聴覚障がい者とのコミュニケーションツールとしての期待とともに、翻訳機能と併せたシステムなので、インバウンド需要にも適している。同技術を用いて直感的なアプリケーションの開発が期待される。

■準グランプリ
パナソニック株式会社 (小間番号 1S24)
非接触肌センサーおよびメイクアップシート

○製品概要 IoT 時代の家・店舗に設置された非接触肌センサーにより、一人ひとりの肌悩み(シミ他)を計測。それを、当社の保持する有機EL に係る印刷技術の応用「化粧品顔料で構成されたインクを高精細IJ プリンタで吐出」により簡単に隠すことが可能、かつ、肌追従性に富んだコンシーラー機能つき極薄シート『メイクアップシート』をご提供することで、一人ひとりの肌悩みを解消し、心に豊かさを与える。

○選評化粧品の「コンシーラー」の代わりを担う製品。近未来的技術。ナノシートの応用形として画期的であり、シートの装着感が自然ならば大ヒットの可能性も期待できる。高齢化時代に向けた商品として、広く社会への普及が期待される。

■準グランプリ
レノボ・ジャパン株式会社(小間番号 2S92)
YOGA BOOK(ヨガ ブック)


○製品概要手書き入力とシームレスな電子化を実現した10.1 型液晶搭載 2in1 タブレット、PC。
・圧倒的な薄さ(ディスプレイ最薄部約4mm)
・キーボード部分にデジタイザを内蔵し、書いた情報をそのまま取り込み、画面に表示。
・用途に合わせてラップトップやタブレット、ブックモードなど4つの形状に変化。

○選評世界最薄パソコンを実現した画期的な製品。欧州の家電ショー「IFA」で発表。キーボード部がペンタブになる新発想を評価。また、圧倒的な軽さと新しいキーボードインタフェースを備えたPCの画期的な製品を出した。フォースフィードバック鍵盤などPCの新しい概念となるか期待される。

【街と社会でつながるイノベーション部門】
■グランプリ
日本電気株式会社 (小間番号 1S25)
AI(人工知能)を活用し 未知のサイバー攻撃を対策する、自己学習型システム異常検知技術

○製品概要現在のサイバー攻撃対策は、既知の攻撃手法を基にした技術で対処するため、未知の攻撃手法に対しては、検知が極めて困難で甚大な被害を受けてしまう。本技術では、PCやサーバなどシステム全体の動きを、平常状態として人工知能が自己学習し、現在の動きと動的に比較することで、未知の攻撃であっても即座に検知し対処する。これらにより、攻撃の経験や対処の知識がなくても、対策レベルを向上できる革新的な技術。

○選評サイバー攻撃への対策は今後もますます重要となると考えられ、いち早く未知の攻撃を分析し対策を行うことは重要であり、本技術の今後の展開を期待したい。いつもと違う動きの監視で“気づき”をデジタル化した点を評価。日本のサイバーセキュリティに貢献すると期待される。

■準グランプリ
オムロン株式会社 (小間番号 3S94)
ドライバー運転集中度センシング技術

○製品概要独自の高精度な画像センシング技術に最先端のAI 技術「時系列ディープラーニング」を取り入れ、カメラで撮影した映像から、運転手が運転に適した状態かをリアルタイムにレベル分けして判定する技術。本技術により、車は運転手の状態に合わせた制御を行うことが可能となり、自動運転と手動運転の安全な切り替えや、運転手の異常発生時に車を安全に停車させるなど、運転手の安全運転を支援し、車社会の安全性を高めることができる。

○選評ドライバーの集中度の監視に非常に有効。自動運転の開発が進む中で、ドライバー監視は機械と人との役割分担の明確化、安全確認の責任重視という面でも今後期待される。 重大事故の未然防止のための早期の実用化が期待される分野であり、比較的早い2018年製品化という点も評価。

■準グランプリ
ジーエヌリサウンドジャパン株式会社 (小間番号 2H08)
スマート補聴器 リサウンド・リンクス²

○製品概要小さなサイズでありながら、パワフルで洗練されたデザインのスマート補聴器。独自のワイヤレス通信によりiPhone、iPad、iPod touch と接続し、通話、音楽のストリーミング音声が直接補聴器から聞こえます。専用アプリを使い補聴器の音量、高音・低音調整や置き忘れた補聴器を探す等が手元で可能に。独自の音声処理技術により自然に近い音空間を再現。全14色の耳かけ型とオーダーメイド耳あな型のフルラインアップ。

○選評補聴器は常に着用しているという点から、スマート化によってハンディキャップの補助を超えた利便性を提供する種々のアプリケーションの展開が大いに期待される。高齢者に優しい技術として評価。 補聴器のイメージを刷新する可能性。

【テクノロジ・ソフトウェアイノベーション部門】
■グランプリ
株式会社ソシオネクスト (小間番号 6C130)
・8K HEVC リアルタイムビデオエンコーダ ソリューション
・高度BS放送対応受信用LSI「SC1501A」
・8K HEVC映像デコード処理LSI「SCH801A」
(以上3製品)

○製品概要「8K HEVC リアルタイムビデオエンコーダ ソリューション」
最先端映像圧縮技術である「HEVC/H.265」による4K/60p 映像リアルタイムエンコードLSI「MB86M31」を、世界に先駆けて量産化した。MB86M31を4チップ連携して動作させることにより、小型かつ低消費電力の装置にて8K HEVC規格のビデオのリアルタイムエンコードを可能にする。

「高度BS放送対応受信用LSI「SC1501A」」
2018 年の高度BS4K/8K 実用放送に向けて、放送機器ならびに受信機器の開発が進められている。当社は、世界で初めて、高度広帯域衛星デジタル放送方式 (ISDB-S3)・複数搬送波伝送方式(ITU-T J.183) の両方式に対応したデジタル放送受信用LSI「SC1501A」を開発した。本LSI を使用することで、衛星直接受信、IFパススルー、ケーブルTV 再送信といった伝送形態を問わず、4K・8K など高度BS 放送が受信可能になる。

「8K HEVC映像デコード処理LSI「SCH 801A」」
HEVC 符号化方式に対応した8K映像のデコードを、1 チップで処理可能なLSI「SCH801A」を世界で初めて開発しデコード動作の確認に成功した。本製品を既存のデジタルテレビ用SoC と組み合わせて利用することで、8K テレビ受像機を短期間で容易に開発することが可能となる。

○選評8Kスーパーハイビジョンの実用放送に向けた重要なコンポーネントであり、その高い技術を評価するとともに、日本発のスーパーハイビジョンの世界への普及への貢献が期待される。

■準グランプリ
エプソン販売株式会社 セイコーエプソン株式会社 (小間番号 3S95)
PrecisionCoreプリントチップ

○製品概要MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)製造技術をベースとして開発された次世代のプリントチップで、デスクトッププリンターから産業用の大型ラベル印刷機に至るまで、幅広い分野・用途に対応する。

○選評“スピード”と“高画質”に拡張性やインク対応力などを備えた次世代プリントチップ。今後、幅広い印刷機器への展開が期待される。プリント技術に新しい革命を起こす可能性もある。

■準グランプリ
株式会社村田製作所(小間番号5C77)
世界最小0201サイズの高周波インダクタ

○製品概要これまで世界最小だった0.4~0.2mm サイズ(以下0402サイズ)と比べて実装面積比約2分の1を実現した0.25~0.125mmサイズ(以下0201サイズ)の高周波インダクタを開発、、量産を開始しました。従来品である0402サイズと同等のQ特性を保有している。

○選評モバイル機器の多機能化、ウェアラブル機器普及促進のキーデバイスと位置づけられる。今後さらに高度化し、小型化も要求される種々のIoTデバイスを実現するために、有用なコンポーネントの開発であると評価。毎年改良がなされている研究開発に今後も期待したい。

【グリーンイノベーション部門】
■グランプリ
ローム株式会社 ラピスセミコンダクタ株式会社 (小間番号6C156)
農産物の生産性向上、防災対策に貢献。地中のリアルタイム測定が可能な「土壌環境センサ」

○製品概要ロームグループのラピスセミコンダクタは、酸性度(pH値)、水分量、温度の土壌環境を測定できる世界初のセンサチップと、920MHz帯の無線通信モジュール、太陽電池を備えた土壌環境センサを開発した。本センサは地中に直接埋め込むことで、計測した土壌環境データを無線通信によりリアルタイムモニタリングすることができるため、IoT化による農産物の生産性向上と防災対策などの社会インフラ監視に貢献する。

○選評土壌環境に必要なPH、EC(電気伝導度)、温度センサをワンチップ化。さらに無線デバイスと一体化することで広範囲のデータのリアルタイム収集を可能にしている点でIoTの応用例として有効性が期待される。現在の種々の土壌環境問題解決のための要素のひとつ。独自のセンサー技術と無線技術を融合。IT・エレクトロニクス製品を農業に用いようというねらいを評価。環境問題に対しても利用価値が大。農業の事業化に寄与すると見られる。グリーンイノベーションにふさわしい技術。

■準グランプリ
パナソニック株式会社 (小間番号 1S24)
超低消費電力 IoT対応水素検知センサ

○製品概要IoT社会に対応した超低消費電力タイプのワイヤレス水素センサー。ワイヤレス及びバッテリー駆動での水素センシングにより、あらゆる箇所の水素漏れを検知、安心・安全な水素社会を実現する。

○選評従来比1万分の1という省電力性は画期的。種々の水素の利用環境において超低消費電力の水素センサーの開発は、安全の向上のために重要な要素であり、種々用途への展開が期待される。低消費電力で自然に優しい技術として評価した。

■準グランプリ
TDK株式会社 (小間番号5C113)
TMRセンサ

○製品概要近年、車載電装機器や産業機器、民生機器において、センサ市場が急拡大する中、弊社ではHDD ヘッドで培った磁性技術を応用してTMR(トンネル磁気抵抗効果)を原理とする新しいタイプの磁気センサであるTMR センサを開発し量産した。既に多数採用実績があり、業界注目の製品。
用途
*車載用の角度センサ
*産業機器用リニアスケール
*流量計
特長
*高い角度精度
*温度ドリフトが小さい
*高出力による低消費電力やコスト削減に貢献

○選評安価で小型の磁気センサの開発技術的として突出しており、自動車のパワステ用角度センサなど、今後の幅広い応用展開の可能性が期待される。小型・軽量で安定した動作をするセンサの提供は、車体を軽量化しながら電子機器の冗長性を実現し、より安全かつエネルギー効率を実現することが可能となると期待される。

【審査員特別賞】
慶應義塾大学(ハプティクス研究センター/野崎研究室) (小間番号 4P53-42)
【世界初】高性能ハプティック義手の開発 ~力触覚移植技術による身体感覚補完~

○製品概要従来の義手(ロボットハンド)は力加減を調節することができず対象物を破壊する危険がある。本製品は応募者らが世界で初めて実現に成功した鮮明な力触覚技術を援用し開発した「高性能ハプティック義手」である。力触覚移植技術によって、欠損部位の身体感覚を健全な部位に代替させることで、人間の把持機能を人工的に再構築することが可能であり、福祉介護、医療、産業、家庭、農業など、手間ひま作業の自動化が革新的に進展する。

○選評「手応え」が分かる義手として、力センサーが不要なため、軽量化やコストダウンが期待できる。技術としての独自性は大きい。身体感覚に新しい概念をもたらしたことを評価。介護・医療をはじめさまざまな産業への応用が期待される。






CEATEC AWARD 2016部門賞表彰式、審査委員会
◆CEATEC AWARD 2016 部門賞表彰式
 10月6日(木)11:30~ CEATEC JAPAN 2016 オープンステージ(幕張メッセ・展示ホール4)

◆CEATEC AWARD 2016審査委員会(順不同)
佐藤 健一 氏(一般社団法人電子情報通信学会 会長)
永妻 忠夫 氏(一般社団法人電子情報通信学会 調査理事)
白木 靖寛 氏(公益社団法人応用物理学会 元会長)
伊丹  誠 氏(一般社団法人映像情報メディア学会 副会長)
中田 登志之 氏(一般社団法人情報処理学会)
新  誠一 氏(一般社団法人電気学会)
室山 哲也 氏(日本放送協会 解説委員)
関口 和一 氏(日本経済新聞社 編集委員)
林  哲史 氏(日経BP社 日経BPイノベーションICT研究所/日経BPインフラ総合研究所
         日経BPクリーンテック研究所 主席研究員)
西坂 真人 氏(アイティメディア株式会社 産業テクノロジー事業部 副事業部長 兼 編集統括部 統括部長)


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